36年ぶり党大会が見せた北朝鮮「民主化」への課題と可能性 (2/2ページ)
これはすなわち、日本や韓国など周辺国にとっての危機でもある。
北朝鮮の独裁者は、国内が外国による破壊に遭うことを、さほど恐れていないことを意味しているからだ。少なくとも、民主国家の指導者よりははるかに軽く考えているだろう。
これは、我々ならば常識的に選択しえないことを、正恩氏は「選択しうる」ということを示している。今のところ、ほとんどの日韓の国民は頭の片隅にも置いていない「戦争」さえもが、近い将来においては現実味を帯びる可能性があるのだ。
しかし逆に言えば、朝鮮労働党大会を見ることで、われわれの課題は明確になる。金正恩氏の暴走を止めるには、北朝鮮の民主化しかないということだ。
今はその萌芽すら容易にみつけられないが、自分の生命が独裁者の玩具に過ぎないと悟ったとき、北朝鮮国民の間から必ず何らかの動きが出てくる。
それを受け止めるのは、一義的には同族である韓国であろうが、そのときに何をできるかを考えておくことが、日本の安全保障にとってもますます重要になっている。
(文/ジャーナリスト 李策)