アメリカ版「お宝鑑定団」で鑑定士がヘタうった。高校生が美術の授業で作った水差しに「これは貴重、550万円」と言い切った

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アメリカ版「お宝鑑定団」で鑑定士がヘタうった。高校生が美術の授業で作った水差しに「これは貴重、550万円」と言い切った
アメリカ版「お宝鑑定団」で鑑定士がヘタうった。高校生が美術の授業で作った水差しに「これは貴重、550万円」と言い切った

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 アメリカでも日本でいうところの「開運 なんでも鑑定団」のようなテレビ番組が存在するようだ。PBS放送の『アンティーク・ロードショー』に、オレゴン州に住む男性が粘土で作られた水差しを持参し鑑定を依頼した。するとある鑑定士がその水差しに高額の値を付け赤っ恥をかくこととなった。



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'Antiques Roadshow' Mistakenly Values School Art Project

 番組内で鑑定士は「この水差しは19世紀後半の品で、南部よりの中部大西洋沿岸地域で作成されたものだ。その価値は約5万ドル(約500万円)を超えるだろう」と言い切った。

 しかし、番組終了後、この水差しは1970年代にオレゴン州の高校生であったベッツィ・ソウルさんが陶芸の授業で作成した物だという事実が判明する。

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 とは言えこの水差し、とても良くできていて、ランダムに6つの顔が施されており、ピカソ的な風合いを醸し出している。ベルセルクのベヘリットを合体させた感じともいえる。 持ち主であるアルヴィン・バーさんは、オレゴン州のガレッジセールで約3万円で購入したという。鑑定したのは時計、装飾品、民芸品、家具が専門のステファン・フレッチャー氏。アルヴィンさんは、当番組のメガネをかけた熟練鑑定士のステファン氏が市場価格を発表した際に、その膨大な金額に息が止まったという。

 アルヴィンさんは水差しを購入した時の状況について「水差しはワラと土で汚れていました。鶏糞もついていたかもしれません。とにかくとても汚かったんです。でも、まるで水差しが私に「私はとても珍しいんだ。この機会を逃したらもう手に入らない。私を買うんだ」と語りかけてくるようで買わずにはいられませんでした」と語った。

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 ではなぜ一体この水差しが高校生の作ったものと判明したのだろう?

 実は製作者本人であるベッツィさんから「あの水差しは私が作った」と番組に連絡があったのだ。ベッツィさんは自分で作った似たような水差しに囲まれた自身の写真も送っている。今は馬の調教師をやっているベッツィさんは、昨年このエピソードを見た友人から「あの水差しがテレビに出てたよ」と聞いた。また、ネット上でこの放送を見た友人からも「あなたの作った風変りな水差しが凄い値段ついてたわよ」と言われたそうだ。

 『アンティーク・ロードショー』での鑑定の正確さにはしばしば疑問の声があがっている。番組のプロデューサーは鑑定士に「鑑定価格を口頭ではっきりと言い、なぜその価格なのかを説明すること」と指示を出しているため、まれにこのようなあからさまな間違いが起こる。過去に誤った鑑定価格を出した鑑定士たちは後ほど適切な市場原理のアップデートを受けているらしいが、ステファン氏の場合は規模が違った。

 作品を解説する中で、ステファン氏は少し話を盛りすぎたようだ。この商売を20年やっていることも堂々と話していた。下記がステファン氏が番組で話していた内容である。
 私もそれなりの経験がありますし、これは珍しい物ではありません。事実、出所も分かります。符号がついているものもありますよ。今でも怪奇な顔を持つ水差しは作られていますから。

 こちら側に向けると、いろんな表情が見られます。この人物は目を怪我しているようです。きっと彼の目は縫われて閉じられたのでしょう。

 この顔たちは全て独特な個性を持っていますね。この人物は二枚舌でしょう。ここに少し傷があります。そこにも。この水差しは粘土製の赤い陶器で、このような質感を出すために多大な技術が使用されています。

 これはまさしく貴重な一品でしょう。不思議な雰囲気を醸し出していてとても魅力的です。ピカソ的な要素も少し見て取れます。いつ作成されたのか正確に割り出すことは難しいですが、おそらく19世紀後半か20世紀初頭だと思います。
 現在のPBSのウェブサイトでは、この水差しの価値の元の市場価格約550万円は訂正され、約30から50万円に変更された。それでも十分買った値段の元はとれている。

 鑑定士のステファン氏からのコメントも記載され、「年代に関しては恥ずかしいコメントをしてしまった」と自分の失態を認めているようだ。その上で彼は
 オークションで19世紀の作品をいつくか売ったことがあります。すべてがアメリカ東部の物でした。その中に怪奇な顔をしたのもあります。それは5つの顔でした。これは、6つの顔があるので、想像の産物です。高度な技術も必要としています。陶器を作る技術は何世紀経っても変わりません。オレゴンの高校生の作品にしては見事です。
 と、こう締め括っている。


via:hyperallergic・translated melondeau / edited by parumo




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