低予算の”系列局”作品は好調?フジテレビ今季ドラマの体たらく

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本店制作の月9は大惨敗(フジテレビHPより)
本店制作の月9は大惨敗(フジテレビHPより)

「フジテレビのドラマは終わった」

 これまでもたびたび言われてきたことが、いよいよ危険水域まできたようだ。昨今のドラマの低空飛行ぶりが業界内外で本気で危惧されている。

 今期の月9ドラマ、福山雅治(47)主演の『ラヴソング』は、5月16日放送の第6話が6.8%と、月9枠歴代最低視聴率を更新した。現段階の平均視聴率は8.8%で、史上最低といわれた前作『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の9.9%を下回っている。

 テコ入れも不発だ。3年ぶりに復活した日曜9時枠の『OUR HOUSE』も大惨敗。芦田愛菜(11)と、シャーロット・ケイト・フォックス(30)を主演に置き、脚本に野島伸司(53)と、話題性で視聴率を獲ろうとするフジの思惑は皮算用に終わり、平均視聴率4.6%。打ち切り説まで浮上する始末だ。

■視聴率不振の中で注目される、系列局制作ドラマ

 そんな中、フジテレビではなく系列局制作のドラマはじわじわと人気を出している。関西テレビ制作の『僕のヤバイ妻』、そして東海テレビ制作の『火の粉』だ。

「『僕のヤバイ妻』は平均視聴率7.7%で、『ラヴソング』に次ぐ2位。木村佳乃の怪演や脚本のおもしろさが支持され、『テレビウォッチャー』の調査では、4月スタートのプライムタイムドラマで視聴者満足度1位を記録しています。また、昼ドラでおなじみの東海テレビ制作『火の粉』も好調です。深夜枠ながら平均視聴率4.3%で、『OUR HOUSE』を抜く勢いです」(テレビ雑誌編集者)

 ドラマの制作能力は、本店・フジテレビよりも、支店の系列局の方が有能の様子である。冒頭で紹介した「フジテレビのドラマは終わった」という台詞は、こうした状況を端的に示している。

「系列局は潤沢な予算や豪華なキャスティングができない反面、安い製作費でいいドラマを作るためノウハウが蓄積しています。東海テレビは昼ドラのノウハウがあるので、『火の粉』でも過剰な演出が嫌味にならず、癖になるおもしろさで視聴者にウケている。何をやってもコケるフジテレビにとって、いまや系列局が頼みの綱といった状況です」(テレビ局関係者)

 全滅かと思われたフジのドラマだったが、系列局制作ドラマに一筋の希望があるのかもしれない。

文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。
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