ひらがなだけ教えても本は読めませんよ!文字でなく「言葉で教える」ことの重要性
「読書する子は国語力が身につき、学力が高くなる」
こんなフレーズを耳にすると、慌ててひらがなを教えたくなります。でも、ひらがなを教えたからって、読書するようになるでしょうか?
今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が、“読書につなげる文字の教え方”についてお話します。
■子どもが「読書」するための条件
本を読むために必要な条件は、大きく分けて2つあります
(1)文字が読める
(2)本が好きである
文字は教えれば読めるようになります。けれども、何事をするのにも「それをしてみたい!」という動機が必要です。
文字を知っていても「本を読みたい」という動機がなければ、読書するようには残念ながらなりません。
小学生になっていきなり図書館に連れて行き「本を読みなさい」と命令しても残念ながら“本の虫”には変身しません。
けれども、乳幼児期から絵本の読み聞かせをされている子どもは“本は楽しい”ことを、体験上知っているので、やがて文字が読めるようになれば自分で本を読むようになります。
■ひらがなだけでなく「意味内容」まで理解させたい
では、ひらがな46文字読めればそれでいいのでしょうか?
ひらがな一文字一文字知っていれば、なんとか読むことは出来ます。
“ひらがな”という文字は、文字と音とが1文字1音、1対1で対応しているため、どんなに難しい内容のものでも、ひらがなで書かれてさえいれば、音を拾って声に出すことは出来ます。
以下の様な感じです。
「む・か・し・む・か・し・あ・る・と・こ・ろ・に・お・じ・い……」という感じです。
これを“拾い読み”といいます。
意味内容まで理解しないで読んでいる状態です。それでも、なんとか読めるようにはなりますが、もっとよい方法があります。
■文字でなく「言葉で教える」ことの重要性
ひらがなを教える時は「あ・い・う・え・お・か……」とバラバラに与えず、「あひる」、「あめ」といった“言葉”として教えましょう。
こうすると、文章を見たとき一文字一文字バラバラで目に飛び込んではこないので、拾いながら読むことは避けられます。「あ・ひ・る」ではなく「あひる」と読むことが出来ます。
また、「あ」は単なる音を表す文字ですが「あめ」は言葉ですので、読んでいて“意味”として捉えることができます。
更に「あめ」よりも「飴」、「雨」の方がより明確に意味が伝わりやすいです。
また、桃太郎の「おじいさんは、やまへしばかりにいきました」も、「しば」ですと誤まって「芝生(しばふ)」をイメージしているかもしれませんが、正しくは「柴刈り」の「柴」です。
“文章を書く”わけではありませんから漢字、“ひらがなの枠”にとらわれることはありませんよ。
いかがでしたか?
考えてみれば英語で書かれた本を読む時、アルファベット一文字一文字を知っていても、“Icecream”、“Apple”など言葉として単語が頭に入っていなければ、本に書かれた内容を声に出すことも、理解することもできません。
日本語はそれが出来るのですね。だからこそ“言葉でも”インプットしてあげましょう。
絵本の読み聞かせを通して本に興味をもたせ、更に意味を理解しながら読む技術を、小さい頃から身に付けてあげませんか。
【画像】
※ Evgeny Atamanenko / goodluz – Shutterstock
【著者略歴】
※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』