毎月の負担が3万円アップ!住宅ローンを短く組むとキケンな理由 (2/2ページ)

Suzie(スージー)

つまり、この支払い額の増加が、のちのち家計を圧迫してしまう可能性があるということ。これはかなりキケンだと著者は主張しています。

■現在と同レベルの収入を維持できる?

住宅ローンを借りるときは、現在の収入を基準に考えることが多いもの。また共働きの場合だと、妻の収入もアテにして返済計画を立ててしまいがちだといいます。

しかし考えなければならないのは、夫婦揃って現在と同レベルの収入を今後もずっと得られるとは限らないということ。

子どもができれば産休・育休を取得することになるでしょうし、子育て中は時短勤務になることも考えられます。また夫婦がフルタイムで働いたとしても、子どもが大学生になるころには学費の負担が大きくなるでしょう。

こうした問題以外に、実家の両親の介護が必要になることも考えられます。夫婦のどちらかがリストラされたり、転職を考えたりする可能性もあります。

しかも単身者であった場合は、これらの事態に自分ひとりで対応することになります。

■「短期間」にこだわってはいけない!

このように、人生には不確定な要素が数多くあるわけです。しかし住宅ローンを組んだ時点では、その後数十年の生活の変化を予想することなど不可能。

だからこそ、住宅ローンの返済期間を短くすることだけを考えて月々の返済額をギリギリまで高くしてしまっていると、いざというときに身動きが取れなくなってしまう恐れがあるということ。

それどころか、その月の生活費をまかなうために、住宅ローンよりも高い金利でお金を工面しなければならない事態になるかもしれません。

「住宅ローンの借入期間をできる限り短くする」という節約方法は、慎重に選択する必要があるわけです。

総支払い額ばかりに注目するあまり、いまの生活を苦しめることになってしまっては本末転倒。そうならないように、気をつけることが大切なのです。

もちろん、収支や支出のバランスに見合った住宅ローンを借りることが大前提。そして借りる金額が同じである場合、短い時間での返済を確定してしまわない方が、苦しまずに返済できる可能性があると、著者はいいます。

そして、そんな理由から、「短期間」にこだわらないことをおすすめしているわけです。

このように、実際の生活に密着した「キケン」を取り上げているため、とてもわかりやすい内容。ぜひ一度、手に取ってみてください。

(文/作家、書評家・印南敦史)

【参考】

※風呂内亜矢(2016)『その節約はキケンです――お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか』祥伝社

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