タクシー業界震撼 押し寄せる“白タク合法化”の波 (2/2ページ)
昔は無尽蔵にタクシーチケットを利用していた大手広告代理店関係者さえ「最近は全く使えない。大口取引先であれば上司に事前申請して使えるくらい」と漏らす。タクシーチケットの削減に伴い、長距離客が大幅に減少。前出の都内タクシードライバーは「新宿や銀座など繁華街で客を乗せても5000円圏内の乗客が一番多い。1万円を超える長距離客はめったにお目にかかれない」と嘆く。
そんな中、動向が注目されているのが冒頭の“白タク合法化”案だ。米国生まれの配車アプリ『Uber』は世界400都市以上でサービスを展開し、創業5年で企業価値5兆円を突破した急成長ベンチャー。自社でタクシーを保有せず、タクシー会社などと提携し配車サービスを提供している。ロンドンではすでにタクシーよりも低価格なUberの利用が拡大している他、オーストラリアの都市部では流しのタクシーが走っていないくらいUberの支持が広がっているという。
「Uberなどの配車アプリは、利用者自らスマホで配車し、一般ドライバーは空き時間を生かしてドライバーとして送迎するため、タクシー料金よりも低価格で利用することができる。米アップル社も、中国の配車アプリ大手『滴滴出行(ディディチューシン)』へ10億ドル(約1100億円)もの巨額出資を発表しています」(経済誌記者)
この動きに対し、タクシー業界は断固阻止の構えを見せる。集会やデモで「安全で安心な日本のタクシーを脅かす行為であり、断じてこれを許してはいけない」と訴えている。
賛否両論−−。発言が常に話題になる実業家、ホリエモンこと堀江貴文氏はこのニュースに触れ「道知らない、カーナビ使えない、横柄なタクシー運転手ばかり」と口撃。自身がUberのサービスを利用した感想として、「目的地はアプリで登録できるし、支払いもその場では必要ない」と、そのメリットを挙げた。
一方、そんな“賛成派”にかみつくように「変質者が運転していて、女性を誘拐してしまう危険だってあるじゃないか」「つい最近、観光バス会社だって事故を起こして多くの若者を死なせているのに…白タクなんか絶対乗らん!」などの意見も飛び交っている。
IT化についていけない中小規模のタクシー会社は、市場からの撤退を余儀なくされるのか…。いずれにせよ、利用者がどちらも選べるようになるのが一番いい。