デーモンズ・コアの臨界事故で被ばくしながらも研究を止めなかった物理学者、ルイス・スローティン博士 (3/5ページ)

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青い閃光は、放射線によって励起した空気中の電子が非励起状態に戻るときに放出される高エネルギーの光子である。

被爆しても尚研究を続けるスローティン博士

 直ちに救急車が呼ばれ、ほとんどの職員も避難した。だが救急車が到着するまでの間、研究者は被爆した放射線の量を推定しようとしていた。

 スローティン博士は事故が発生した瞬間の関係者の立ち位置をスケッチした。また放射線検出器でブラシやコカコーラの空き瓶など、コアの周りにあった様々なものを計測しようと試みている。しかし、検出器自体がひどく放射線を浴びていたため、正確な値を測ることは難しいことが分かった。

 そこで同僚の1人に指示して、放射線を検出するフィルム付きのバッジを周辺に設置させることにした。これは依然として加熱しているコアに近づくために必要なことであった。だが、この試みも結局はそれほどの意味はなかった。後の報告書には、これほどまで大量に被爆した人間が「理性的な行動をとれるような状態にない」ことを示す証拠であるとして言及されている。

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スローティン博士

 実験に立ち会った関係者はロスアラモスの病院に搬送された。スローティン博士は検査前に1度嘔吐し、その後数時間でも何度か嘔吐を繰り返している。だが翌朝までには落ち着き、容体はどうにかなるように思えた。しかし左手にはチクチクとした痺れがあり、徐々に痛みを伴うようになっていった。

 左手はタンパーを持っていた手で、後に1万5,000レム以上の低エネルギーX線に暴露していたと推定されている。また全身にはおよそ2,100レムの中性子、ガンマ線、X線を浴びたと推定された(人間の致死量は通常500レム)。手は徐々に青白く変色し、大きな水ぶくれができ始めたため、医師によって氷で冷やされた。ドライバーを持っていた右手も多少はマシだったものの同じ症状を呈していた。 スローティン博士はカナダのウィニペグに住んでいる両親に電話した。彼らが到着したのは事故から4日後のことだ。

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