子どもの死、3割は防げた?問われる「親の監督責任」と事故を起こさないための心得
最近、親の目の行き届いていない間の子どもの事故に関する話題をよく目にします。つい最近では、マンションの出窓から母が添い寝中に1歳児がマンションの6階から転落死したという悲しい事故がありました。
日本小児科学会の調査によれば、15歳未満の子どもの死亡の約3割が事故や虐待など、防げた可能性のある死亡だったと言われています。
ママも家事や仕事とライフスタイルも変わり、忙しくて子どもを常に見ておくことも難しい状況かもしれませんが、できるだけこのような不幸な事故がおきないように予防しておくことはできます。
筆者の経験と男の子と女の子の違いから、対応策についてご紹介します。
■子どもの行動は予測できない
まず大前提として、子どもが小さいほど、行動の予測はできないと考えておくべきでしょう。筆者も子どものころ、「なんでそんなことをするの?」というような行動をとったことがあります。
筆者が6歳のころですが、ベランダから外が見たいと思ったのですが、外を見るには塀が高かったため、何かに乗って外を見ようとしました。
そのときに乗ったものが、なんと、ビール瓶!
今考えるとなんでそんなところに乗ったのかわかりませんが、案の定、ビール瓶は割れて、足の裏を切って、数針を縫う大けがになりました。
特に幼児期は、「高いところから飛び降りたらけがをする」というような自分の行動に対して結果を想像できない年齢なので、注意をしすぎてもしすぎることはないですね。
■男の子は危険を好む!?
また、 レナード・サックスの著書『男の子の脳、女の子の脳』にある実験データによれば、男の子の方が危ないとわかっていても、ワクワクするようなスリルを味わいたいがために危ないことをするようです。
特に男の子だけで遊んでいるときは、「危ないことにチャレンジした奴がすごい」と周囲から思われるため、調査でも親が近くにいない男の子だけの遊びはケガが多くなるということがわかっていますので、男の子の特性も理解しておくことは重要です。
■事故を起こさないための心得
では、どのように注意すれば、事故を防げるのでしょうか?
(1)乳幼児期
大人は大丈夫だと思っていても、子どもの視点で事故が起きることがあるので、やはり子どもの行動範囲を把握しておくことが重要です。
その上で子どもの事故につながるようなものは遠ざけておく、危ない場所では子どもに注意を払っておくことです。
例えば、下記のようなリスクと対策があります。
・たばこ、化粧品、薬を誤飲しないよう、子どもの見えるところには置かないようにしたり、棚も勝手に開けられないようにロックをする。
・お風呂やキッチンなどは、おぼれたり、料理中に近寄ってきて事故になったりもしますので、目を離さないようにする。
・高いところに住んでいるなら、窓は閉めておく。
・電気のプラグは触れないようにしておく。
など、リスクを極力減らすことを心がけましょう。
消費者庁の「子どもを事故から守る!プロジェクト」というサイトにチェックリストがありますので参考にしてみてください。
(2)5歳~9歳
このくらいの年齢になると、親の目の届かないところでの活動が増えてきます。何でも親が事前にリスクを取り除くのも限界があるので、子どもに対処できるような教育をしておくことが重要です。
1つは命の危険に関わるようなことは、常日頃、話をしておくこと。また、そのような行動をとったときは、厳しく怒って、命にかかわることだから怒ったと伝えるといいでしょう。
もう1つは、小さなけがを体験しておくことです。何でもリスクを取り除くと、どういった行動をとるとけがをするのかがわからなくなります。
例えば、親が見ているところで、自転車で危ないところを走っているとき、大けがになりそうでなければ、多少のけがをすることも考慮して、あえて子どもの行動を見守るのもよいでしょう。
実際に子どもの行動を100%予測することは不可能なので、できるだけ大きな事故にならないところで予防しておくことが重要です。
筆者もお風呂で子どもを入れていた時に一瞬目を離したら、子どもが足を滑らせて、湯船で沈んでいたこともあったので、本当に小さいときは気をつけたいところですね。
【参考・画像】
※ レナード・サックス(2006)『男の子の脳、女の子の脳』(草思社)
※ 『子どもを事故から守るプロジェクト』 – 消費者庁
※ Jonny McCullagh、altanaka / Shutterstock
【著者略歴】
※ 三尾 幸司・・・1979年生まれ。3児のパパ。某IT企業で営業をしながら、ワークライフバランスを実現し、たまに組織改革やダイバーシティ、女性活用などの推進に取り組み。また、NPO法人コヂカラ・ニッポンのメンバーとして、コヂカラMBAプロジェクトを進めており、子ども向けのキャリア教育やビジネスワークショップを実施。大手企業の社員の子どもや沖縄の高校生など、幅広く講演やワークショップを実施。プライベートでは小中一貫校のPTA会長(4年目)として活動中。