モハメド・アリ死去で各紙は"アントニオ猪木戦"をどう報じたか!?|プチ鹿島の余計な下世話! (2/2ページ)
こうしてみるとわかることがある。
朝日、読売は一面で報じるアリの「公式の経歴」には猪木アリ戦は入れていない。そのかわり社会面に載せている。言うところの「三面記事」である。一面(世の中の公式的な動き)では扱わないが、欲望渦巻く三面記事では触れざるを得ない。まさにプロレスと猪木の立ち位置を証明しているではないか。面目躍如である。
スポーツ紙に目を転じてみると、各紙大きく猪木アリ戦をふりかえっていた。
面白かったのは日刊スポーツ。猪木アリ戦を伝える「1976年6月27日本紙」を復刻版で載せていた。その見出しをみると当時の空気がわかる。
『世界中に笑われたアリ・猪木』『"スーパー茶番劇"なにが最強対決』『サギだ!ペテンだ!』
罵詈雑言一色。
観戦した張本勲(当時・巨人選手)のコメントも載っていた。『僕は初めから引き分けだろうとみていた。あんなことするから八百長だなんて声があがるんだよ。』
張本は今と変わってないとも思えるし、「喝!」をテレビ番組でサービスする現在とは別のリアルに冷たい視線とも言える。これはそのまま当時の世間の視線だろう。
罵声も嘲笑もふくめ、アリと猪木の戦いは世間をたぎらせた。今年はあれから40年である。
Written by プチ鹿島
Photo by モハメド・アリ かけがえのない日々