2週間で1000人以上が搬送!? 暑さに慣れない梅雨が危険な「熱中症の予防と対策」を看護師が伝授
梅雨に入り、ジメジメした日が続きますよね。また、これからの季節、気をつけたい病気のひとつが、“熱中症”です。
消防庁の発表によると5月30日から6月5日の1週間で、全国で454名の方々が熱中症で搬送されたのだとか。その前週の913名からは半減したものの、これから迎える夏こそが本当に注意すべきシーズンです。
突然起こる子どものケガや病気は、親にとって最も心配なことですが、いざという時に慌ててしまっては、子どもの不安は、ますます大きくなってしまいます。
子どものケガや病気には、まずママが落ち着いて対処できることが、とても大切です。
今日は看護師でもある筆者が、梅雨に入り、夏直前のこの時期に気を付けるべき“熱中症の予防と初期対応”についてお伝えします。
■大人よりも危険!暑くなる前の「梅雨の時期」こそ熱中症は増える!
熱中症はまさに今の時期、“梅雨入り前”から発症し、7~8月に多発する傾向があります。
暑くなると、人は汗をかいたり皮膚の温度を上げて、熱を外に放散させますが、私たちが上手に発汗するためには、暑さへの“慣れ”が必要です。
まだ、身体が暑さに慣れていない時期に、急に気温や湿度が上昇すると、うまく体温調節ができず、熱中症を起こす可能性が高くなるのです。
特に子どもは“汗腺の能力”がまだ未熟です。しかも湿度が上がるこれからの時期は、余計に発汗しにくくなります。
気温が皮膚温より高くなると、身体の深部体温も上昇してしまいますから、大人よりも更に熱中症の危険が高まります。
■エアコンは「利用しない」ほうがいいの?
人間の汗腺の数(きちんと働く汗腺)は、3才頃までに決まると言われています。
“エアコン”が普及し始めてから、子どもたちはあまり汗をかかなくなったそうです。つまり、「熱を放散させる機能が下がっている」ということです。
日頃から暑さに“慣れ”させ、しっかり汗をかき、暑さに身体が慣れる機能を促進させるような働きかけが必要です。のどが渇いていなくても、こまめな飲水を習慣づけるようにしましょう。
では、暑くてもエアコンを使用しない方が良いのでしょうか?
国立環境研究所の『年齢階級別・発生場所別患者数割合(2013年)』によると、0~6才の熱中症発生場所は、“住宅”、ついで“道路・駐車場”が多いという結果が出ています。
強い日射しを浴びる戸外よりも、室内の方が発症のリスクが高いのです。温度が上がりやすい室内や車中で長時間過ごすときは、注意が必要です。
エアコンは、“適切に使う”ことが大事ですね。子どもの顔色や、汗のかき方に注意し、適切な服装を選びましょう。
また、こまめな水分補給をしながら、必要時はエアコンを利用して“環境の調節”をしましょう。
風向きやカーテンで日差しを遮る工夫をし、28℃を超えないくらいの室温設定が快適ですよ。
■熱中症の予防と「発症時の応急処置」
(1)熱中症にならないための「予防策」3つ
1.帽子をかぶる
2.のどが乾いていなくても、こまめな水分摂取をする。(スポーツドリンクなどがオススメ)
3.日陰で休む
夏のおでかけは、水筒などをもって、もっとも気温が上がる正午ころの外出は、避けるのも1つの手です。
また、塩味の飴なども、持っているといいですよ。
(2)「異常が発生してしまった」ときの対処3つ
1.涼しい場所に移動し、足を高くして衣服をゆるめる
2.身体を冷やす(太い血管のある脇の下、両側の首筋や、足の付け根など)
3.症状が良くなるまで、誰かの付き添いのもと、休む
手足のしびれや、こむら返り、頭痛や吐き気がある時、だるい、意識がおかしい時は早めに医師の受診をしてください。
意識がない、けいれんを起こしている、反応がおかしい、真っ直ぐに歩けない、身体が真っ赤で熱く、まったく汗をかいていない時は、すぐに救急車を呼びましょう。
いかがでしたか?
ちなみに、暑い日は“ベビーカー”での外出も注意が必要です。なぜなら、地面に近い赤ちゃんの方が、大人の高さよりも約3~4℃温度が高いからです。
大人が暑いと感じる時は、子どもはもっと暑く感じているということを忘れないでくださいね。
自分の身を守ることのできない子どもたち。
大人がきちんと環境を整えて、安全を守ると同時に、いざという時は大事な命を救えるよう心がけておきたいですね。
【参考・画像】
※ 熱中症搬送は454人 – ロイター
※ Selins、Subbotina Anna、spass、/ Shutterstock
【著者略歴】
※ 城所 眞紀子・・・社団法人 Newborn Family サポート協会代表理事/母子の心身の健康に関わる専門職がチームを組み、主に産前産後の自宅訪問によるサポート活動をおこなう。助産師・シングルマザー・2児の母。