独メディア、ポーランドの北朝鮮労働者受け入れ実態を暴露 (2/2ページ)
CRISTやNAUTAは、NATOの艦船を含む、様々な船舶の建造・修理を行っており、経済発展に寄与したとの理由で、EUから過去5年間に7000万ユーロの支援金を受け取っている。つまり、人権侵害の労働現場にEUが支援金を出したということだ。
ある北朝鮮労働者はVICEとのインタビューに「給料をいくらもらっているのかわからない」「制服代も給料から天引きされる」「給料は2年半ごとの一時帰国する際に支給される」と答えた。
EUとポーランドの労働法では、1週間の労働時間は、時間外労働を含めて48時間を超えてはならないと定めているが、月曜日から土曜日まで1日12時間、1週間に72時間働かされている北朝鮮労働者は、常に違法状態に置かれている。
「そんな事実は知らない」しかし当局は、この問題に対して積極的に取り組もうと言う姿勢が欠けているようだ。
ポーランド国家労働検査局(PIP)のヤロスラフ・ツィホン氏によると、北朝鮮労働者が勤務している377ヶ所を調査した所、77ヶ所で違法状態が発見された。
しかし、ワルシャワの移民局の担当者は「違法状態を把握していない」と述べるに留まった。また、北朝鮮労働者に発行した労働ビザの数を1972件だと明らかにしつつも「職員のミスで韓国人と北朝鮮人が混じってしまい、実際に北朝鮮人に発行された数はわからない」と述べた。労働者の数を少なめに見せたい意図をうかがわせる。
ARMEX社のコヴァルスカ社長は、VICEの取材に対して「そのような事実は知らない」「嘘だ」「誰がそんなことを言ったのか」などと、法律違反、人権侵害を否定する
EUも消極的また同時に、資金が朝鮮労働党に流れていることを知っていると語った一方で「我々は政治には興味がない」と、北朝鮮労働者の受け入れに対する道義的責任を否定した。
オランダ・ライデン大学のレムコ・ブロイカー教授は「北朝鮮は世界最大の違法職業斡旋所だ」「北朝鮮は国ではなく会社だ、北朝鮮株式会社、平壌株式会社だ」などと批判している。
消極的な姿勢を見せているのはポーランド当局だけではない。
EUはポーランドとマルタ以外の国で北朝鮮労働者を雇っている国について把握できていないということだ。