農作物輸出世界第2位!ITファーム国、オランダの新たな「スマートアグリ(農業)」とは? (3/3ページ)
■ 生花市場もすべてIT化
現在のオランダの『スマートアグリ』は、農業従事者たちがオランダ東南部・ワーヘニンゲン大学の研究者たちの助けを借りながら、自ら開発し導入したものである。導入に伴う資金調達も、大手金融機関からの工面によるものだ。つまり、『スマートアグリ』導入は、国の提案によるものではなく、農業従事者たちの経験と研究が実を結び、実現に至ったものといえよう。その結果として、収獲量が増大し、輸出量は名実ともに世界第2位となったことが農林省に正式に認められ、2013年度からは、農業従事者への資金支援が政府によって約束されることになった。

オランダといえば、チューリップを思い浮かべる方も多いだろう。国花でもあるチューリップに代表されるような、生花の輸出量を世界1の座にのし上げたのも、やはり『スマートアグリ』によるものだ。園芸はもともと、オランダの主要産業のひとつだった。特に生花、球根、植木の輸出量は、過去10年の間に軒並み上昇傾向を辿っているが、政府はそれを見越し、園芸を専門とする農家の協同組合に対し、援助資金調達をすでに1990年に開始しているという。これにより、生花の生育や流通システムのIT化が一挙に進むことになったわけだ。実はオランダでは1970年代に、コンピューター制御が利く温室内で、当時は珍重されたランの育成と環境管理を試験的に行っていた。温室内の温度を一定に保ち、栄養分を含ませた水を与え、日照時間をも管理する総合自動装置を設置したシステムが既にその頃、開発されていたということになる。2014年現在、オランダの生花産業に関しては、花の育成のみならず、競りや販売、流通などほぼすべてがIT化されており、遠隔競売システムの導入で、ボタンひとつで世界中のどこからでも競りに参加できるほどにまでなった。
『スマートアグリ』による生産高上昇により、他国の生産物と価格競争も可能になり、輸出を増やすことで、輸入国世界第2位の地位を獲得したオランダ。揺るがないその地位を持続させるため、今後、どのようなスマートアグリ法が開発されるのだろうか。ちなみに、種まきや肥料供給のためのドローンを操作するために、新デバイスが投入されたアプリケーションが近い将来、実用化されるということだ。
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