【ツレが産後ウツになりまして】第3回:おっぱいが出ない!沈みゆく妻<前編> (2/2ページ)
そして、義父母との共同生活で「じんましんが出た!」と被害者ヅラしていた僕だったが、それ以上に心を痛めていたのは妻のほうだったのだ。
日記は続く。
<父と母は、旦那様が仕事してるんだかしてないんだかわからないことを、よく思っていない。ことあるごとに、私にチクチクと旦那様の悪口を言う。早く聞き流せるようにならないと、またみんなの前で泣いて、迷惑をかけてしまう。それでも父と母は、よくやってくれている。感謝している。
旦那様は、父親になろうと必死に頑張ってくれている。歩みは遅いが、彼なりに一生懸命に。とやかくうるさく言うのは、やめようと思う。
私のこと。きょう一日は泣いて過ごそうと思う。辛いことは、涙が流してくれるはずだから。
母親として越えなければならないこと、「そんな日もあったね」と、いつか笑える日が来ると信じよう。
我が子のために頑張ろう。奇跡の確率で産まれてきてくれたのだから。
完璧を求めない。気に障る言葉たちも、赤ちゃんのために聞き流そう。
完璧を求めない。怖い顔をしたアタシを見て、赤ちゃんが心配しないように。>
赤ちゃんがおっぱいをんぐんぐ飲み、にこっと微笑みかけてくるーー。母親としての幸福すら分け与えてもらえない妻。そんな状況にあっても誰を責めるでもない、けなげな妻。
しかしそんな強さゆえ、ストレスを一滴一滴すべてをコップに溜めてしまい、やがてそれが溢れてしまうのだった。
女性の強さは、ある意味とても繊細だ。ましてや母となった女性の心は、男性には計り知れないものがある。
次回、「お乳が出ない! 沈みゆく妻<後編>」をお送りします!
【参考・画像】
※ 村橋ゴロ‐(2016)『俺たち妊活部』(主婦の友社)
※ Pushba、A. and I. Kruk、albinutza / Shutterstock
【著者略歴】
※ 村橋ゴロー・・・72年、東京都出身。大学生のときライターデビュー。以降、男性誌から女性誌、学年誌など幅広い分野で活躍。千原ジュニア、田村淳、タカアンドトシ、次長課長、高橋克典など多くの芸人、俳優陣の連載構成を手掛ける。3年に及ぶ、自身の不妊治療奮闘記をまとめた著作『俺たち妊活部』(主婦の友社刊)が好評を博す。また主な構成/著作に、『すなわち、便所は宇宙である』シリーズ(千原ジュニア著・扶桑社刊)、累計200万部突破した『GO!GO!バカ画像シリーズ』、『裏モテの秘策』(ともにKKベストセラーズ刊)などがある。結婚以来11年間、炊事・洗濯・掃除をこなす兼業主夫でもある。Twitter:@muragoro