さかのぼっては助成を受けられない!? 産前に知っておきたい「乳幼児医療費助成制度」とは?
子どもが生まれたら、必ずお世話になるのが小児科。風邪をひいたり、発疹ができたり、ケガをしたり……大人よりも高い頻度で病院を受診する機会が増えますね。
そんな時、気になるのが医療費。
“医療費助成制度”は、健康保険に加入している子どもの医療費の一部を自治体が負担してくれる制度です。 ただし、この制度はあくまでも”自治体がおこなっている事業”であるため、それぞれ助成の対象となる 子どもの年齢や条件、金額など詳細については各市町村により違いがあります。
出産前に、自分の住んでいる市区町村ではどの程度の助成が受けられるのか知っておくことも、長く子育てをしていく上では大切なことですね。
今回は助産師であり、2児の母でもある筆者が「医療費助成制度」についてお話いたします。
■子どもが「みんな受けられる」ワケではない??
子どもが生まれたらまず健康保険に加入し、助成制度を受けられるようにしておきましょう。 なぜなら、「医療保険に加入していなければ助成を受けることができない」からです。
会社員の方は、早めに勤務先の総務部や医療保険組合などに確認しておくと良いでしょう。
国民健康保険の場合は、赤ちゃんが生まれたら、速やかにお住まいの市区町村に申請します。 手続きに必要な書類などは、前もって確認しておくのが良いでしょう。 手続きが終了すれば、乳幼児医療証が送られてきます。
手元に医療証が届く前に医療機関を受診する可能性もありますから、何より早めの準備が大事です。
あまりのんびりしていると、さかのぼって助成が受けられなくなるケースもありますから注意が必要です。
またこの助成制度は、生活保護を受けていたり、施設に入所している乳幼児は受けることができません。
シングルマザーなど“ひとり親家庭”である場合は、ひとり親のための助成もありますので、そちらを申請することもできます。
所得制限などもあるため、どちらを申請するかは自治体の担当窓口で確認してみましょう。
助成される年齢は、小学校入学前までのところもあれば、中学校卒業までというところもあります。また、名称を変えて22才まで助成を受けられる市区町村もあります。自治体の財政状況などによっても、その範囲はかなり差が出ることもあるのが現状です。
■どうやって助成を受けるの?
お住まいの市区町村で受診する場合は、医療機関の窓口に「乳幼児医療証」を提示します。会計時にかかった医療費を支払う時点で支給されますので、実際は相殺される形で助成を受けることになります。
ただし、居住地域以外の医療機関を受診する際はいったん全額を支払い、後日返還の申請をします。
その場合は自分で申請書を記入し、自治体に提出しなくてはいけません。医療機関の領収書が必要になるので、きちんと保管しておきましょう。
また、助成の対象となるのは、医療保険の対象となる医療費や薬剤費のみで、健康診断や予防接種、子どもの処方時によく使われる薬の容器代、入院治療の際の差額ベッド代など、助成を受けられないものもあります。
いかがでしたか?
これからファミリープランを立てるとき、妊娠、出産、あるいは子どもの就園や就学に合わせて、自宅を購入したり、育児環境を考えての転居なども大きなライフイベントとしてあげられることでしょう。子育て支援のための施策や医療費助成などが充実していることも、基準のひとつとして取り入れても良いかもしれませんね。
各自治体も、少子化対策や子育て世代への支援について少しずつ力を入れ始めています。
これからの地域の活性化は、“子育て世代がいかに住みやすい環境であるか”にかかっているとも言えるでしょう。
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【著者略歴】
※ 城所眞紀子・・・社団法人 Newborn Family サポート協会代表理事/母子の心身の健康に関わる専門職でチームを組み、現在は主に産前産後の自宅訪問によるサポート活動をおこなっている。助産師・2児の母。 HP:http://familiko.jp/