カリブ海から発せられる謎の怪音、「ロスビーホイッスル」の正体(英研究) (2/3ページ)

カラパイア

その音程はAフラット(ドレミ音階でいうところの”ラ”のフラット)であるということだ(ただし可聴域の何オクターブも下である)。

 同大学の海面レベル科学の専門家クリス・ヒューズ教授によれば、カリブ海の海洋活動は笛に例えることができるそうだ。笛に息を吹き込むと空気の流れが不安定になり、笛の空洞に共鳴音波を作り出す。笛には開口部があるため、そこから音が広まり、音色が聴こえてくる。

 同様にカリブ海を流れる海流も不安定になり、”ロスビー波”という不思議な波の共鳴を作り出す。カリブ海は部分的に開いているため、外の海との水の交換が行われ、重力測定で確認できるような”音”となって伝わる。

 以下の動画はロスビー波が広まる様子と海底の圧力(海洋質量)の変動を可視化し、ロスビーホイッスルの音を収録したものだ。海洋によって奏でられた音は可聴域にまで速度を上げ、数度に渡って繰り返される。

 

[動画を見る]

The Rossby Whistle

沿岸部の洪水

 この現象によって、コロンビアとベネズエラの沿岸部では10cmほど海面レベルが変動する。都市によっては一気に20cmも海面が上昇するほどだ。

 専門家によれば、この”ロスビーホイッスル”は北大西洋全体に影響を与えているという。これがカリブ海の海流を調整し、海洋の気温に大きな影響を与えるメキシコ湾流につながるからだ。

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