感動の音楽を聞くと鳥肌が立つ人と立たない人がいる。一体なぜ?そのメカニズムを解明(米研究)

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感動の音楽を聞くと鳥肌が立つ人と立たない人がいる。一体なぜ?そのメカニズムを解明(米研究)
感動の音楽を聞くと鳥肌が立つ人と立たない人がいる。一体なぜ?そのメカニズムを解明(米研究)

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 素晴らしい音楽を聴くと鳥肌が立つことがある。このような音楽が持つ力については古くから多くの専門家が首をかしげてきた。またそれは人によって違いがあるで、頻繁に鳥肌が立つ人もいれば、感動はしても鳥肌が立たない人もいる。一般的に音楽を聴いて鳥肌がたつ人は全体の3分の2から半数であるという。

 一体なぜ音楽で鳥肌がたつのか?そしてなぜ人によって違うのか?脳の測定技術の進化のおかげでようやくその秘密が解き明かされつつあるようだ。音楽を聴いて鳥肌が立つ人は脳の特定の部分が強化されているという。

 音楽から生まれる強烈で、深い感情的な反応に強い関心を抱いていたという南カリフォルニア大学の大学院生マシュー・サックス氏、「経時的な音程の変化の集合が引き起こす強烈な感覚には驚かされるばかりです」と話す。そこでこのブルっとくる”寒気”の正体を探る為、音楽好きな被験者を集めて研究を行った。

 200名もの応募者の中から、陶酔感をよく味わう人とほとんど感じることのない人を分け、非常に心を揺さぶる一連の音楽(ワーグナー作「トリスタンとイゾルデ」、コールドプレイ作「ストロベリースイング」、バッグレイダース作「シューティングスター」など)を聞いてもらい、それぞれ10名からなる”寒気”グループと”非寒気”グループが選び出された。

 次に拡散テンソル画像(DTI)という脳測定技術を用いて被験者の脳を測定した。ここから様々な領域に渡る脳のつながりの様子とその間の神経的なコミュニケーションの程度が明らかとなった。

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鳥肌が立つ人は聴覚皮質が他の領域と強いつながり

 サックス氏が寒気グループと非寒気グループのスキャン結果を見比べると、3つの主要領域のつながり具合に違いがあることに気がついた。

 寒気を感じる人たちには、聴覚皮質から他の2つの領域(感情処理に関係する前部島皮質、感情の観測とそれに対する価値付けを行う内側前頭前皮質)へ走る神経線維が多く見られたのだ。

 この分野の研究はまだ始まったばかりだが、仮にこの結果が正しいのだとすれば、人間の生理に与える音楽の力の理解を大きく進めることになるだろう。「寒気は寒いときに感じる感覚なのであって、音楽で髪の毛が逆立ったり、鳥肌が立ったりするのはまったく不合理なことです」とサックス氏。

先天的なものか後天的なものかは今後の研究課題

 どうやら音楽が与える深い感情反応の差は、聴覚皮質と他の領域とのつながりの差なようであるが、これが先天的なものなのか、後天的に身につけることができるものなのかは不明であるという。現時点で言えることは、寒気を感じる人と感じない人とでは違いがあるということだけだ。聴覚系が脳の感情系と報酬系に強く結び付く

 カナダ、マギル大学の神経科学者ロバート・ザットーレ氏によれば、こうした結果は自身の研究結果とも一致するものだという。

 彼の研究では、愉しい音楽を聴くと聴覚系が脳の感情系と報酬系に強く結び付くことが明らかとなっている。この2つの証拠が示唆することは、聴覚系と感情系の相互作用が音楽がもたらす歓びの源泉であるということだ。そして、その結びつきが強いほどに人は直接的な”スリル”を味わうようになる。こうした理解が進めば、音楽家がさらに強い感動を人々に与える助けとなるかもしれない。


via:.oxfordjournalstheguardian/ translated hiroching / edited by parumo



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