毒をもって毒を制す! 蜂の針を用いた「蜂針療法」があるらしい?
日本ではまだ広く知られていないものの、海外でよく行われているという治療法は、数多く存在します。その一つに「蜂針療法」というものがあります。これはどのような治療法で、どのような場合に適用されるのでしょうか?
今回は、蜂針療法について、医師に詳しい話を聞いてきました。
蜂針療法とはなんですか? 蜂針療法とは、ミツバチ(セイヨウミツバチ)の針を皮膚にさして、意図的にミツバチに刺された時のような状況を作る治療法です。
ミツバチの針を刺し、体内にミツバチに刺されたときに入る「ハチ毒」を入れることによって、私たちの体に備わっている病気に対する抵抗力や自然治癒力を強化するといわれています。
なぜミツバチの針を用いるのです? ミツバチの針を体にさすことによって、その刺激が現代人にありがちな、自律神経のアンバランスな状態を整えるのに役立つと考えられています。
また、ハチ毒は50種類ほどの成分からなり、炎症を抑えたり、ばい菌に対する殺菌作用があります。
ミツバチ以外の蜂針は使用できないのですか? 蜂針療法は、はちみつやプロポリスなどの利用を含めた「アピセラピー」と呼ばれる、ミツバチを用いた療法の一つで、伝統的に西洋ミツバチの針とハチ毒を用いるものです。
ほかのハチ毒や蜂針は、太さ、成分などが異なることから、使われることはあまりありません。
具体的にどのように治療を行うのですか? 蜂針療法をおこなうさいに、まず治療者がピンセットなどでミツバチをおさえて、毒針をミツバチのお腹の部分から取り出します。
それからいよいよ治療を受ける人の体にミツバチの針を刺すことになりますが、以下のような調節を行います。
・何本刺すのか
・どのくらいの深さで刺すか
・その針をどのくらいの間、刺したままにするか
調節によって体内に入るハチ毒の量は変わるので、治療を受ける人の状態や期待する効果に合わせます。
身体に悪影響は与えないのですか? 蜂針療法には紀元前からともいわれる長い歴史があり、ハチ毒といってもごく少量を体内に入れるだけですので、熟練した施術者が慎重に行う限り、危険はそれほど大きくないです。
ただ、ハチ毒に含まれる成分の一つ一つは、単独でとると、毒という言葉からも分かるように、必ずしも体にいい成分とはいえない場合もあります。
体質的に蜂に刺されることで、激しいアレルギー症状、アナフィラキシーショックなどを起こす人もいますので、常にしっかり熟練した技術者のいる、信頼できる施設でおこなうことが、何よりも大切なことだと考えられます。
最後に医師からアドバイス 蜂針療法は、ヨーロッパなどにおいては古くからおこなわれている、いわゆる「代替療法」の一つと考えられます。日本ではまだまだ歴史の浅い治療法です。
適用対象も幅広いですが、ハチ毒を体内に入れることにはある程度の危険がともなうので、まだ確立されていない治療法ではあります。
蜂針療法は、メリット、デメリットをよく考えたうえで受けましょう。
(監修:Doctors Me 医師)