世界の球聖・イチローの「ちょっと変な伝説」 その意外な素顔とは? (2/3ページ)
天才バッターと評されることの多いイチローだが、実は“努力の鬼”でもある。「パ・リーグの顔になったイチローは、オフに東京のテレビ局に呼ばれる機会も増えたんですが、“最終の新幹線で神戸に帰る”ことを唯一の出演条件にしていたんです。新幹線で新大阪に着くとタクシーに乗り、神戸のオリックス寮へ向かい、深夜の地下練習場でマシン相手に納得いくまでバッティング練習を繰り返したといいます」(スポーツ紙記者)
01年、メジャー移籍1年目でア・リーグ首位打者。04年にはシスラーの持つシーズン最多安打数257を86年ぶりに更新。262本まで伸ばすと同時に2度目の首位打者に輝いている。イチローの数ある“ルーティン”のうち、最初に有名になったのはマリナーズの1年目にスタートした「朝カレー」の習慣だろう。元TBSアナウンサーで99年に結婚した7歳年上の弓子夫人の特製カレーを、イチローは約7年間、毎朝必ず食べていたというのだ。「面白いのは、イチローが特にカレーが好きなわけではないこと。朝、何を食べるか迷うと野球に集中できなくなるから、という理由でカレーになったんだそうです(笑)」(民放スポーツ局ディレクター) ちなみに現在の朝食は、「うどん、そば、パスタが多いそうです」(前同) 麺類が新記録を作った!?
イチローは偏食でも有名で、「野菜が嫌いで、焼き肉が大好き。それは、今も変わってないようです」(同) 試合前の念入りな柔軟運動も、イチローのルーティンの一つで、「12年途中から14年まで在籍したヤンキース時代には、A・ロッドが試合前のコンディション作りをイチローに質問していたこともありました」(スポーツ紙メジャーリーグ担当記者)
彼がこだわる鍛練法の一つが“初動負荷トレーニング”と呼ばれるもの。「運動の最初の動作時に負荷をかけることで俊敏性や柔軟性が増し、ケガをしにくい体を作ることができるそうです」(前同) 同名のマシンをオリックス時代から愛用。後に、同じマシンをヤンキースが導入したのは有名な話だ。野球に関してとことんストイックなイチローは、道具へのこだわりも人一倍。「バットとグラブはオリックス時代と同じ型のものを使っていますが、スパイクは昨シーズンから新しくなった。イチローは軽さだけでなく“足指の感覚”を重視しているんです。