北朝鮮の拉致じゃなかった?福井の特定失踪者発見と女性編集者不明の共通項 (2/2ページ)
http://www.listserver.sakura.ne.jp/cgi-bin/list/list3.cgi?word3=406&mode=search3
彼女と北朝鮮を結びつけるものといえば、旅行マニアのメーリングリストに「北朝鮮に行きたい」と書き込んだことや、それに対して別のメンバーが「よど号グループに取材してみては」とふざけて提案した書き込みぐらいしかない。そのことを調査会の人たちはことさら大げさに取り上げて、「この書き込みこそが彼女が北に渡った大きな証拠だ」とか「彼女はよど号グループに取材した後、行方がわからなくなった」とかそういった主張をするようになった。
近年、辻出さんの両親は「北朝鮮にいる可能性はありません」とはっきり明言している。事実、裏取り取材からは、拉致の可能性が、まったくといって良いほど出てこなかった。北朝鮮とのパイプが太い、こだわりジャーナリストというハンドルネームの男性が本人たちに、辻出さんのことを聞いてみたところ、よど号グループは、寝耳に水という感じで、彼女のことをまったく知らなかったのだ。
また宮内さんのように生きているとして、特定失踪者のリストに掲載されていることで、何らかの後ろめたさを感じ、出てこれないということはないだろうか。また、辻出さんの事件を解決する上で、拉致疑惑が捜査の手を鈍らせるといったことはないのだろうか。少なくとも、家族が「拉致の可能性はない」と明言しているのだから、リストからは即刻、除外してもらいたいものだ。
Written by 西牟田靖
Photo by Amateur.Qin