米国の「金正恩制裁」が安倍外交にはマイナス効果の皮肉 (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

それにも関わらず、国交正常化が前提のストックホルム合意にすがり、「対話と圧力」という言葉にこだわるのは明らかに矛盾している。

もしかしたら安倍政権と外務省は、北朝鮮とストックホルム合意を結んだり国連でEUと一緒に動いたりする上で、深い考えもないままに決断を下してきたのではないのか? 「拉致問題解決に努力している」という世論向けパフォーマンスを優先したことが、今日の対北外交の行き詰まりにつながっている部分はないのだろうか?

いずれにせよ、安倍首相は政治家として永田町の一線に躍り出て以来、「私が拉致問題を解決する」と言い続けてきた。解決に必要なのは、まず生存者の確認であり、帰還である。ここまで来たら、裏取引でも何でもすべきなのではないか。その上で、金正恩体制をいずれ厳しく罰する機会を待つ方が理に適っている。

筆者は以前、「自衛隊は絶対に『拉致被害者』を救出できない」と指摘したことがある。これは自衛隊や自衛隊員の能力について言ったわけではなく、「政治が必要な仕事をしてない」と言わんとしたものだ。

とにかく、安倍政権と外務省の「拉致問題解決に努力しているフリ」は、許される範囲を超えてきている。いまちょうど参院選が行われているのだから、有権者たる日本国民は、このことを厳しく指摘すべきではないのか。

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