マッチポイント3本をしのいだフェデラー、あらためて見せた世界屈指のセカンドサービス力 [ウィンブルドン] (2/2ページ)

テニスデイリー

経験と自信に裏打ちされたピンチでの戦い方だろう。

 「僕は自分のセカンドサービスを信じている。思いきって打ったとしてもそんなにリスクにはならない。前にピート(・サンプラス)が言ってくれたことがあった。セカンドサービスがファーストサービスと同じようにいいのは僕だけだって。たまにはダブルフォールトもするけど、肝心なのは大事なポイントだ」。

 ピンチを脱したフェデラーは次のゲームをブレーク。最後はチリッチのダブルフォールトだった。

 第4セットは両者すべてサービスキープでタイブレークへ。しかし第10ゲームのフェデラーのサービスでチリッチのマッチポイントがあった。ここはサービスウィナーでしのぎ、第12ゲームでもチリッチがマッチポイントを握ったが、サービスエースでチリッチのチャンスの芽を摘んだ。

 タイブレークはフェデラーのセットポイントとチリッチのマッチポイントが交互に訪れるような息詰まる展開の中、最終的に11-9でフェデラーがものにした。そして最終セットは第8ゲームをフェデラーがブレーク。これが決定的となり、最後はサービスエースで締めくくった。

 チリッチは試合後、俯きがちに語った。 

「自分はすごくいいプレーができていた。でも試合をやり直せるなら、マッチポイントを握ったとき、もっとアグレッシブにプレーしたい」。

 結局、重要な局面での攻撃力が勝敗を分けたということだ。

 フェデラーは、前哨戦ではトップ10入りしたばかりの22歳ドミニク・ティーム(オーストリア)や19歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)にまで敗れ、ブランク明けのフェデラーはもうこのあたりが限界かと思いきや、この底力である。

 試合直後のインタビューでは「今はこうして立っているだけでも精一杯だよ」とあながち冗談でもない様子で苦笑いしたが、34歳のリカバリー力はいかほどか。2日後に迎える次の敵は、25歳のラオニッチである。

(テニスマガジン/ライター◎山口奈緒美)
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