ベスニナの4強入りの背景~ダブルス効果とトップグループ不在の女子ツアー [ウィンブルドン] (2/2ページ)

テニスデイリー

世界ランキング4位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)、同22位のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)などを破っている。さらにマイアミ、チャールストン、マドリッドと、出る大会出る大会ほとんど予選から本戦の上位に進出、チャールストンでは決勝進出の快挙を遂げた。ベリンダ・ベンチッチ(スイス)やサラ・エラーニ(イタリア)といったトップ10、トップ20の選手にも勝っている。

 今の女子ツアーは下剋上が日常茶飯事。2回戦で世界17位のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)に勝ち、4回戦でケルバーに敗れた土居美咲(ミキハウス)は言っていた。

 「男子でビッグ4やビッグ5と呼ばれているような絶対的な人たちは女子にいない。私にとってもすごくチャンスがあると思う」。

 全仏オープンでは8強の顔ぶれのうちノーシードが半分、その中でも60位以下が2人いた。そしてそのチャンピオン、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)がウィンブルドンの2回戦で敗れる現状。そればかりではない。全仏とウィンブルドンの8強を見比べれば、重なっているのはセレナただ一人で、他は全員が3回戦までに敗れている。こうした混沌の中から今回のベスニナが生まれた。そしてベスニナが信じ、叶えた夢は次の誰かの勇気になるだろう。

 センターコートで尊敬するセレナに挑む準決勝を前に、少女のように目を輝かせた。

 「これ以上、特別なことがあるかしら。私にとっては大きな挑戦だけど、勝ちにいく」。

 聖地で見る夢はまだ終わっていない。

(テニスマガジン/ライター◎山口奈緒美)
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