すべてを歌に込めたディーバの「本当の姿」とは・・・ エイミー・ワインハウスに迫ったドキュメンタリー映画『AMY エイミー』 (2/4ページ)
早朝、寝ぼけ眼でコンサート会場に向かう姿。レコード会社のロビーでギターを弾きながら歌い周りを驚かせる一瞬。彼女の運命を変えてしまう恋人との出会いと別れ、そして再会と更なる訣別。気の弱い母、デビュー後に再会するビジネス押しの父親。信頼するマネージャーとの親密な時間。思ったことをズケズケと口にする取材風景。誕生日を祝い合った2人の親友との交流など、膨大な映像を丁寧につなぎあわせた編集によって、彼女の生きた軌跡が浮き彫りになっていく。
幼き日を振り返る母。アルコールやドラッグにまみれた私生活を共にした元夫。身も心もボロボロになるまで追いつめられた彼女にツアーを強行させようとした父。理不尽なメディアの攻撃にさらされた彼女を守ったボディガード。敬愛するジャズ・シンガー、トニー・ベネット。そして誕生日を祝い合った親友たち...。監督は、彼女と時を共にした人々の証言によって、エイミーの"本当の姿"に迫っていく。
やがて、エイミーの歌の中に"本当の姿"が詰め込まれているという真実が浮かびあがる。16歳で音楽業界に飛び込んだ女の子は、自身が求め続けたことのすべてを歌に込めた。恋人、友だちと家族、酒とドラッグ、自らの実体験と日常を親密な人だけに伝えようとする彼女の歌。それは孤独な魂の叫びであり、内に秘められた魂の告白だ。
私たちは何度もさよならを交わした。私はとっくに100回以上死んでるわ。
でも、あなたは彼女のもとに消えてしまう。だから私は"暗闇"に帰って行く。
闇、闇、闇、真っ暗な闇へ
♪「Back to Black」より
切実に、真っ直ぐに、あまりにも無防備な彼女は、愛されることを求め続けた。その生きた証である"心の叫び"は、残された楽曲となって永遠の生命を宿している。
「私は自分のことしか歌えない。ただ歌いたいだけ。