【プロ野球】阪神・金本監督が期待するベテラン4選手と”超変革”の行方

デイリーニュースオンライン

育成しながら勝つ「超変革」の行方は?
育成しながら勝つ「超変革」の行方は?

 阪神・金本知憲監督の怒気をはらんだ表情がすべてを物語っている。

 何もかもうまくいかない。試合を重ねるごとに、弱い部分ばかりが浮き彫りになっていく。

 ミスをすれば負ける。

 だから、ミスをしないよう大事にいく。すると、プレーが消極的になり、またミスを呼ぶ……。

 今季が「超変革」を掲げた、育成元年であることは誰もが承知している。しかも、育成しながら勝ってこその育成元年にするはずだった。

 育成段階にある未熟な選手をカバーしていくべきは、ベテラン選手だ。後半戦、浮上のキーマンに上げられるベテラン4選手を、金本監督の目線から考えてみた。

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■一目置かれた存在・福留孝介

「格の違い」

 金本監督が福留をこれ以上ない褒め言葉でたたえた。福留が3安打した6月4日、西武戦後のことだ。

 6月25日にはマツダスタジアムの広島戦で、日米通算2000本安打を達成。打率も7月6日時点で打率.307と好調をキープしている。

 金本監督はことあるごとに、「福留以外は力を出し切っていない」とコメント。それほど、福留は一目置かれた存在なのだ。

■期待に応えたい藤川球児

「球児の一番いい、高めで勝負して打たれたら仕方ない」

 6月24日、広島戦の8回裏、球児は新井貴浩に高めのストレートを右中間に運ばれ、逆転を許した。その一打を受けての、金本監督のコメントだ。

 開幕から先発を任されるも、期待に応えることができなかった球児。

 ファームでの調整を経て、リリーバーで復帰するも、大事な場面で連打を食らうことが重なった。しかし、金本監督は球児を責めることは一度もなかった。

 7月2日、中日戦の8回裏、球児は1つの死球を挟んで3奪三振。すべてストレートで空振りにきってとった。完全復活を予感させる好投だった。

■意気消沈ムードを払拭する西岡剛

「そういうことができるのが剛」

 7月2日、中日戦の2回表、西岡はダブルスチールで三盗を決めてみせた。追加点の足がかりを作った走塁を、金本監督はこのようにたたえた。

 宜野座キャンプでは、「サボリ大魔王」と金本監督から揶揄されたこともある。

 しかし、ムードメーカーとして、意気消沈しているベンチの雰囲気を変えられる選手は西岡をおいて他にはいない。

 低迷するチームを盛り立てるために、金本監督が後半戦もっとも期待するキーマンだろう。

■イバラの連続フルイニング出場の道を歩む鳥谷敬

「鳥谷より僕がほっとしている」

 6月28日、DeNA戦後の金本監督の言葉が印象的だった。

「お前が変わらないとチームが変わらない」

 そんな鳥谷への期待から始まった阪神の「超変革」。しかし、思わぬ鳥谷の大スランプから歯車が狂ってしまった。

 鳥谷は連続フルイニング出場を継続中。しかし、不調に苦しむ鳥谷へのバッシングは日増しに強まる。同じ道を歩んだ経験のある金本監督だからこそ、鳥谷の気持ちは誰よりも理解している。

 入団以来、誰よりも早く球場入りし、人の何倍も努力を積み重ね、この記録を更新している鳥谷。その重みを知る金本監督が鳥谷を思いやった言葉だった。

■強いタイガース

 後半戦の巻き返しには、いずれも任を果たしてもらわなければいけないベテラン4選手。

 若手を積極的に使い、経験を積ませた前半戦の成果は、後半戦に必ず出てくるはずだ。

 彼らが力を出し切り、若手の台頭と相まってはじめて“超変革”が成し遂げられる。

 強いタイガースの到来を、もうしばらく待ちたい。

文・まろ麻呂
※企業コンサルタントに携わった経験を活かし、子供のころから愛してやまない野球を、鋭い視点と深い洞察力で見つめる。「野球をよりわかりやすく、より面白く観るには!」をモットーに、日々書き綴っている。
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