あなたの婚活は間違いだらけ？「37歳からの婚活」に学ぶ婚活のリアル
出典:Paylessimages
30代後半に差しかかり、もう結婚を諦めてしまっているような発言を繰り返す女性は、私の周りにもいる。一方、「まだまだいける」と思っていても、内心で焦りが出てしまい、なかなか結婚までたどり着けない女性も多いだろう。そんな方々に読んでもらいたいのが、『37歳からの婚活 (扶桑社新書)/大西加枝』である。本書から、結婚相談所の代表である著者の視点で描いたアラフォー婚活のリアルを紹介していこう。
婚活を失敗しない秘訣は、恋愛を結婚より後に考えること
結婚というものは、性格もなにもまったく異なる人間同士が一生を共にしていかねばならないという点で、婚活に臨んでもなかなか結果が出せない人が多い。「結婚はコスパが悪い」という言葉さえ言われるようになった。しかし本書では、コスパが悪いのは結婚よりも恋愛の方だと説く。
恋愛結婚を就活に例えると、行きたい会社を決めていないのに、スーツにお金をかけているようなものです。
どんなにデートにお金をかけ、時間を割いても、破局すれば関係がゼロになるのは恋愛の方だ。
そもそも二人の関係性は、結婚した後でも変わる。一緒に暮らすことで、付き合っていたころには気づかなかった欠点も見えてくる。また子どもが生まれたら、その世話を通してお互い不満をぶつけ合うこともあるだろう。結婚より先に恋愛があったなら、「あの頃はよかったのに」と、つい悲観的に考えてしまうこともあるかもしれない。そこまで事前に考慮できるわけがない。
結婚したあとなら、まだお互い妥協点は見いだせる。大事なのは結婚ではなく、その先の生活を幸せにしていくこと。そうすれば、婚活がうまくいかない多くの人がやってしまいがちな、恋愛に時間をかけすぎて失敗ということもなくなるだろう。
結婚できなかった理由は、ズバリこれ！
本書には結婚できない人のチェックシートが付いており、そこからいくつか自分のパターンが分析できるようになっている。例えば「ワーカホリックタイプ」。いつも忙しいので婚活で相手と会う前にプロフィールにすら目を通せず、デートするにも1時間だけだったり、21時以降だったりと、仕事の打ち合わせのようになってしまいがちだそう。
中でも、自分の親が不仲だったことが障害となり、結婚できない「トラウマタイプ」。「自分の母親がA型だったので、絶対A型の女性とは付き合わない」など、とんでもないことを婚活の場でも言ってしまうらしい。「自分は違うから」と安心するところではない。型に当てはまる限り、なにかしらその性質はあると心得よう。「A型がダメ」とは言わなくても「関西の人はダメ」など、偏見で相手を見ていないだろうか。自分の型がわかれば、振り返って冷静に判断できるようになるだろう。
40歳以上で結婚した人の特長って？
では、実際に40歳以上で結婚できるのは、どんな人なのか。例えば本書で紹介される45歳飲食店アルバイトの男性は、オーガニックカフェを開くという夢のために修行中の身。年収も低いのでお見合いをセッティングできる機会は少なかったものの、その夢を応援してくれる公務員の女性と結ばれることができたそう。女性も自立している割合が高い40代だからこそうまくいったパターンである。
また3人の子をもつ58歳のシングルファーザーは、相続の関係で長男の奥さんから再婚について難色を示されながらも、10歳年下の女性と結ばれた。ただし、挙式だけ挙げ、籍は入れない事実婚という関係だそう。
若い男女とは違い、結婚の形式もお互いが合意すれば自由に選べるのが40歳以上の結婚だ。型にはまった形式を選ぶのではなく、夫婦別居でもいい、柔軟に考えることで、結婚の幅も広がるのである。
最後に、本書の「おわりに」を読むと、この本をきっかけに結婚したのは、著者本人であることが書かれている。何も、ただの自慢ではないだろう。結婚に何が必要かを整理していくことで、すぐに結婚できるようになるのは必然だ。
婚活を考えることは、人生を考えることです。
婚活に悩むということは、ご自身の人生に真剣である証拠です。
本書の言葉を言い換えれば、まだ結婚できていない、今一つ真剣になれないというのは、人生そのものに対して真剣になりきれていないということだ。
悩んだっていい。ただ、恐れているときではない。本気で結婚するために、今こそ自分自身を見つめ直してみよう。
ライター：平原学[ひらばるまなぶ]
ショートショート『汽笛』で2000年おはなしエンジェル子ども創作コンクール優秀賞。2001年、長編小説『レインボーロードスーパーバトル』で第4回日本自費出版文化賞入選。2013年第3回ツイッター小説大賞佳作。2013年、長編小説『ゴオルデンフィッシュ』（文芸社）出版。2014年より恋愛コラムニスト・イベントレポートライターとしても活動中。
ブログ：一日一話の創作部屋『スミズミまできく！バルさん。』
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