ネット著名人は知名度不足?荻上チキ、津田大介らの揺れる”下半身事情”|やまもといちろうコラム (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■不倫騒動で露呈した知名度の低さ

 一方、荻上チキさんの不倫騒動については、ネタとして明らかに不貞の中でもかなりショッキングな部類であるにもかかわらず、テレビなどで報じられることはありませんでした。それまでの荻上さんのイメージからLINEでの語らいの落差たるや、乙武さんに匹敵するものかなあと感じつつも、テレビ側が荻上さんの話題を取り上げなかった理由が「地味だから」「ディレクターが荻上チキを知らなかった」という物悲しいものばかりで、話題にするにはカロリー不足だったことが白日の下に晒されてしまったわけであります。

 この手のネット著名人が、有名だと思っていたのにカロリー不足というのは結構類例があり、今年3月に同じく離婚協議が女性誌に報じられた津田大介さん(42)も、やはりテレビなどの情報番組で離婚騒動を取り上げられることはありませんでした。

津田大介がジャニオタ妻と離婚協議中、直撃ではネタ元探る

「他人の下半身事情などどうでもいいだろ」と思う一方で、犯罪的な性癖のようなものを暴露されてしまった事例もあります。『日本会議の研究』で話題になった作家の菅野完さんは、『週刊金曜日』に思い切り性的暴行未遂の話を被害者証言つきで掲載されてしまうという破廉恥事案が発生しています。

 しかも、日本会議について特集をしていた『週刊金曜日』をその菅野さんがTwitterなどで取り上げたりしていて、なんだろうと思うわけであります。もちろん、菅野さんも「僕が一方的に悪いので」と書いている以上、これ以上の騒動にはならないのでしょう。

 悩ましいのは、彼らの下半身問題と、彼らが行う言論活動のクオリティとはまったく相関がないという点です。モノを書いて人に読んでもらって影響を与えて仕事としている人にとって、作家と同じくあくまで書かれたもの、論じたことそのものが商品のすべてである以上、人格と切り離して考えるべきで、女性問題は彼らの評論への評価に本来は影響させてはいけないと思うわけです。

 その一方で、私自身もそうですが、不倫や不貞はそもそも好きではない人間にとって、お互い納得の上での性格不一致などでの離婚は理解できても、不倫ですったもんだというのはちょっとなあと感じるところはあります。少なくとも、私は一生そういう方面で何かをすることはないでしょう。やはり家内や子供を愛しているし、一緒になって成長していこうという気持ちは私はとても強いので、そういう家庭を築ける努力をすることで、人間としての成熟を図っていきたいと考えるほうです。

 それゆえに、彼らの書いたこと、論じたことの品質の高さと、家庭の事情や性癖といったもので滲み出す別のものとがかけ離れていたとき、どうしても混乱してしまうわけですね。自分の家族や愛する人とあれこれ起こしてなお、論じてて大丈夫か、みたいな。かくいう私も、山本家の権力構造をうっかり披露してしまう対談がそのままネットに出てしまったりと、悩ましい日々を送っております。もちろん家庭円満でストレスがないほうが私はいいと思っているので、誰かから何を思われようがどうでもいいんですが。

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 やはり、話題となって騒がれるのは、なるたけ本業においてが望ましいなあとしみじみ思いながら、次のゴシップは誰なんだろうとぼんやり日々思っております。

著者プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

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