上智大ジャズ研部員が選ぶ、ジャズ入門におすすめの名盤5選【学生記者】

学生の窓口

こんにちは。上智大学の喬之介です。
大学生のみなさんは、ジャズって普段聴く機会ってありますか? ジャズといえば、喫茶店やバーで流れているオシャレで敷居が高い音楽、あるいは古臭い音楽だと思われがちですが、違うんです。本当はとってもアツい音楽で、多くの大学生に好まれるようなキャッチーな曲もあります。今回は、大学でジャズ研に所属する私が、今までロックやポップスばかり聴いてきた人も新鮮味を持てて、かつ聴きやすいジャズの名盤を紹介します。

1.Moanin'(1958) Art Blakey & The Jazz Messengers
https://itunes.apple.com/jp/album/moanin-remastered/id725816184

■イチオシポイント
発売当初、日本でファンキージャズブームを巻き起こしたこの1枚は、日本で最も著名な作品と言っても過言ではないでしょう。この作品の魅力は誰が聞いても楽しめるわかりやすさにあり、アルバムの名前にもなっているリード曲の「Moanin'」は聞いたことがある人も多いはず。軽やかなピアノから始まる冒頭部分が終わると、各々のソロに入っていきます。ソロでは個性的な演奏者同士がコールアンドレスポンスをし、耳に残るフレーズを連発します。とても聴きやすく、ジャズ入門者にとって最初の1枚にぴったりです。

2. Cookin' (1957) Miles Davis Quintet
https://itunes.apple.com/us/album/cookin-miles-davis-quintet/id825058885

■イチオシポイント
ジャズの帝王と称されるマイルス・デイヴィスのアルバムから1枚選んでみました。マイルス・デイヴィスは1950年代後半から1960年代にかけ、モードジャズを完成させたり、晩年にはエレクトロニックなサウンドを取り入れマイケルジャクソンのカバーをしたりと、いつの時代も新しい音楽を開拓し続けたトランペット奏者なのですが、今回は一般にジャズと思われているようなジャンルから選びました。1曲目の「My Funny Valentine」はのちほど紹介するジャズピアニストのレッド・ガーランドによってコロコロと奏でられたピアノイントロから始まるバラードです。ただ、2曲目以降はテナーサックス奏者のジョン・コルトレーンも参加しており、激しい曲調で展開されます。バラード、ミディアムテンポ、アップテンポの曲がバランス良く収録されているので、いろんなジャズを聴きたい人におすすめです。

3. Waltz for Debby(1961) Bill Evans
https://itunes.apple.com/jp/album/waltz-for-debby/id154365580

■イチオシポイント
歴代のジャズピアニストの中で最も著名で人気があるであろう、ビル・エヴァンスの1枚。エヴァンスは幼い頃からクラシックピアノを学んだのち、ジャズを始めています。そういった背景から、彼のピアノはドビュッシーやラヴェルに影響を受けた複雑かつ繊細な和音が特徴です。このアルバムは前述した2枚は管楽器が入っているカルテット、クインテット編成だったのに対し、ピアノ、ベース、ドラムのみのトリオ編成です。1曲目の『My Foolish Heart』、2曲目の「Waltz for Debby」を始めとし、美しいメロディーによって構成された、ジャズっぽくない曲がアルバムを占めています。しっとりと酔いしれたい人におすすめです。

4. Somethin' Else(1958) Cannonball Adderley
https://itunes.apple.com/jp/album/somethin-else/id721271258

■イチオシポイント
アルトサックス奏者のキャノンボール・アダレイのリーダー作(その演奏者の名義でリリースする作品)といっても、Somethin' Elseのアルバムの構成を決め、収録を仕切った実質的なリーダーはマイルスデイビスだと言われています、アルバムの1曲目、「Autumn Leaves」、通称「枯葉」は多くのアーティストにカバーされているジャズの名曲中の名曲です。多くのアーティストがカバーする「枯葉」ですが、その中でも最も有名なのがSomethin' Elseに収録されている「枯葉」です。名だたるメンバーによって編成されたこのアルバムには古き良きジャズの魅力が詰まっています。王道のジャズが聴きたい人におすすめです。

5. Groovy(1957) Red Garland
https://itunes.apple.com/jp/album/groovy-rudy-van-gelder-remaster/id872543974?l=en

■イチオシポイント
先ほど2で紹介したマイルス・デイヴィススのアルバムのときに触れたピアニスト、レッド・ガーランドの作品です。ガーランドはもともとプロボクサーで18からジャズピアノを始めたという異色の経歴の持ち主です。彼の演奏スタイルは右手でシングルトーンのメロディー(音を重ねずに単音でメロディを弾く)を奏で、左手はバッキング(メロディの裏で演奏される伴奏)に徹するというシンプルかつ分かりやすいスタイルです。ジャズピアノを初めて聴きたいという人にはオススメのピアニストです。ときに少々控えめに聞こえてしまう演奏ということもあり、カクテルピアノ(バーでカクテルを飲みながら聞くのに丁度いい、要するにBGMに適した音楽)と揶揄されることもありますが、そんなことありません。このアルバムの「Will You Still Be Mine」を聞いてみてください。疾走感のあるピアノが楽しめます。とにかくわかりやすいジャズピアノが聴きたい人におすすめです。

今回は初めてジャズを聴く人でも聴きやすいアルバムを5つ紹介させていただきました。これを機会にジャズに興味を持っていただければ、ジャズマンとしてこれ以上の嬉しいことはありません。他にも多種多様なアーティストがいるので、自分の好みに合わせて開拓してみてはいかがでしょうか。

<大学生のまずこれステップ>
1.ジャズは意外とキャッチーな音楽、とりあえず聞いてみよう
2.お気に入りのアーティストを見つけよう
3.ジャズ喫茶、バー、ライブハウスなどに生のジャズを聴きに行こう

文・喬之介

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