営業マンと客に「Win-Win」は成り立つか? (2/3ページ)

新刊JP

――今のお話にもありましたが、「営業先といい関係を築くことができても、売れない」というのは多くの営業マンが悩むところだと思います。「売ること」が営業の目的であると考えると、そもそも「いい関係を築く」こと自体がまちがっているのでしょうか。

堀口:まちがっています。売り手と買い手というのは、「売れてよかった・買ってよかった」という意味ではWin-Winの関係になる可能性がある一方で、「できるだけ高く売りたい・できるだけ安く買いたい」という意味ではWin-Winはありえません。割引したらその分だけ売り手は損をするわけで、つまり、お客様と営業マンは本来的には相反する関係であり、時には敵対する関係なんです。

このことを踏まえて、営業の種類のお話をしましょう。営業には「友好営業」と「敵対営業」の二種類あります。「友好営業」というのは、極端にいえば「ペコペコしていれば買ってもらえる営業」です。飲食店ですとか、コンビニ、100円ショップなど、安価な商品を扱うビジネスであれば、このスタイルでも問題ないのですが、30万円を超えるような商品だとそうはいかないんです。

どんなにお客様と営業マンが親しくなって、いい関係を築いても、大金を払うとなったらお客さんは迷うんですよ。決断を先延ばしして、こちらの「契約してほしい」という要求に抵抗するわけです。これが「敵対営業」です。

こういうタイプの営業では、営業マンの側がお客様の抵抗を抑え込むということが時として必要になります。「即決営業」はそのための営業スタイルなんです。

――お客様側の「抵抗」の代表的なものが、契約するかどうかを保留する「考えさせてください」というわけですね。

堀口:そうですね。体よく断ったり、先延ばししたりする時に「考えさせてください」がよく使われます。営業マンはこの言葉を何とかしないと契約を取れません。

スポーツで例えるならば、営業は「社交ダンス」ではなく「格闘技」なんです。「格闘技」では、相手の「抵抗」を前提とした心構えが必要です。こちらの攻撃に対して、相手は抵抗してきますし、逆に攻撃してきます。こちらの攻撃を受け入れてくれる相手などいないのです。

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