中国の現代美術家ワン・ホンジェンが描いた「山の野辺送り」を見てきた (2/2ページ)

心に残る家族葬

自分が在る場所の現実をあくまでも静かに、しかも哲学や思索などの難解な理屈抜きに、何千年にも渡って見届けてきた、またこれからも見届け続けていこうとする態度が、たくましくも敦朴に、そして淡々と描かれている。

■日々感じ悩みながら生きていくしかない

葬送を通して、人間の命、そして生きる力を描いたワンの絵から、我々が考えさせられることは何だろうか。それは、自分の周囲にいる人間を喪ったとき、いかにその事実を受け入れ、「送る」のか、ということだ。葬儀には人それぞれの考え方、多様な習慣や形式、その場に臨む人々に求められる態度がある。全ての人を満足させる正解は存在しない。ただ言えることは、自分を含め、人は必ず死ぬ。死を含めたある個人の一生を無駄にしないために我々は、日々感じ、考え悩み、笑い、怒り、忘れ、そして時折昔を思い出しながらも、自分の命が尽きるまで生きるしかないのだ。

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