高知市で死亡事故…。夏休みは要注意!「水難事故を防ぐ方法」とその対処法
もう小学校も夏休みに入りましたね。今年の夏もいよいよ本番です。
これからは長期のお休みを利用して家族で旅行に出かけたり、実家に帰省したりすることも増えるでしょう。海や川などでの水辺のレジャーも、暑い日にはとても気持ちの良いものです。
しかし、夏休みには毎年のように水難事故のニュースを耳にします。つい先日も、高知市にて溺れた子どもを助けようとした父親が亡くなるという悲しい事故がありました。
今回は看護師である筆者が、夏休みに起こりやすい水の事故について、その予防と万が一事故に遭遇した際の対処法について説明いたします。
■レジャー時はあらゆるリスクを想定し、準備をしておく子どもたちはおそらく、楽しくて周りが見えていないはずです。そんなときこそ、大人が冷静になって起こり得るあらゆるリスクを想定しておくことが大事です。
それは海や川など自然の中だけではなく、大きなプールでもお家で遊ぶビニールプールでも同じことですね。
子どもの機嫌の良し悪し、顔色、発汗の状態や食欲、口数など普段の様子と違うところはないか、もしあったなら、急に体調不良を起こした場合はどうするかなど、いざという時に慌てないようにしっかりと準備しておくことが大切です。
旅行先などの場合は、保険証を持参すること、近くに病院はあるかどうかなどもきちんと確認しておきましょう。
前日や当日の気温や天候なども、海や川で遊ぶ場合は重要な情報です。何かあった時に携帯電話は使える場所なのかも重要ですね。
万が一に備えて、物品などもしっかり準備をしておきましょう。”備えあれば憂いなし”です。
そして子どもだけでなく、親である自分たちが体調不良になった場合はどうするかなど、家族内できちんと共有しておくことも必要です。
もちろん、理解できる年齢ならば、子どもたちには”万が一溺れたときはどうするか”ということを伝えておきましょう。”水の中ではあばれないこと”、”慌てずに身体の力を抜くこと”、”浮いて待つということ”です。
■毎年発生…、事故に遭遇したらどうする?一番大事なのは、“自分の限界を知っておくこと”。
自分でも助けられる、と安易に考えないことが実は大切なのです。
溺れている人を救助するのは、とても大変なことです。海や川の中で必死にしがみついてくる人を落ち着かせながら、あなたは泳ぐことができるでしょうか?
それがたとえ小さな子どもであっても、実際はとても難しいでしょう。だからこそ、水難事故が毎年のように起こるのです。
事故に遭遇したら、まずは周囲に助けを求めましょう。非常時こそ人を集めることが重要です。周りに誰もいなければ、携帯電話で119番に通報します。何か使えるものはないか、周りを見渡してください。準備していた物品を使ってください。浮き輪はありませんか? ペットボトルでも板切れでも何でも良いので、つかまれそうなものをとにかく投げ入れてください。
溺れている人から目を離さないでください。そして、声をかけ続けて下さい。共倒れになってしまっては元も子もないことをしっかり認識しておくことが必要です。
■慌てないで!救助したらすべきこと
溺れている人(子ども)を救助したら、まずは意識の有無を確認します。
意識があるならそばにいて声をかけ、落ち着かせてください。必要なら病院を受診しましょう。無理に動かさなくても良いので、”回復体位”などにして様子を見ます。
水を飲んでいる場合は、“乾性溺水”にも注意が必要です。(液体の刺激により反射的に喉頭けいれん、気管支けいれんを起こし、窒息に至るもの)乾性溺水は眠気が前兆として現れます。出来ればすぐに寝かせず起こしておくようにします。寝てしまった場合は必ず側について観察を怠らないようにしてください。
呼吸をしていなかったり、口から泡を吹いている場合はすぐに心肺蘇生に移ります。
意識がない場合、あるいは途中から意識が無くなった場合は、まず119番に通報してください。呼吸が止まっている場合は、ただちに気道の確保から人工呼吸、心臓マッサージをおこないます。
■「水辺の事故」以外にも備えよう夏休みの事故は水難事故だけではありません。
キャンプに行くなら、虫に刺されたとき、動物に咬まれたとき、炎天下で過ごしたことによる熱中症、花火などによるやけども注意が必要です。
旅行に出かける前にぜひ、家庭内でリスク管理について話し合ってみましょう。救急物品や薬品などもその用途を確認しながら、改めて見直し備えてみてください。
あらためて、命の大切さを学ぶ良い機会になるかもしれませんね。
【参考・画像】
※ 水の事故 全国で10人死亡 1人意識不明の重体
※ 日本救急医学会 市民のための心肺蘇生法 “小児・乳児の心肺蘇生”
※ Luis Louro / martinho Smart – Shutterstock
【著者略歴】
※ 城所眞紀子・・・社団法人 Newborn Family サポート協会代表理事/母子の心身の健康に関わる専門職でチームを組み、現在は主に産前産後の自宅訪問によるサポート活動をおこなっている。助産師・2児の母。
HP:http://familiko.jp