鳥越氏の出馬は”反日”の策略?中国人が見た東京都知事選 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 さらに政党側が特定の候補者を推薦する姿勢にも異議を唱えます。今回の都知事選の場合、与党側は増田氏、野党側は鳥越氏を推薦していますが、ネットの意見を閲覧すると、自民党側が公認していない小池氏、立候補直前で出馬をとりやめた日弁連所属の宇都宮健児氏(69)を支持する声が多いことを知りました。政党による候補者の応援は投票時の不平等をまねく可能性があります。
 
 僕自身、政党が推薦する候補者の政策を見ると疑問を感じざるをえません。当初は「少子化問題改善」を公約に掲げる小池、増田両氏に対し僕は大きな期待を抱いたのですが、増田氏は岩手県知事時代に外国人参政権を容認するという意見をとなえていたそうです。他にも出張時のファーストクラス利用など舛添前都知事と同じく政治資金の乱用が疑われており、そういった事実から僕は「外国人参政権反対」、「移民受け入れの制限」を公言する小池氏の方が知事に適切な人物だと思います。

 また、当初は野党側から同時に推薦されていた宇都宮氏と鳥越氏ですが、「住民福祉の増進」「築地市場の移転中断」など、以前から具体的な公約を掲げていた宇都宮氏に比べ、鳥越氏は公約について質問されると護憲の大切さを語りだすなど、的外れな返答に終始していました。他にも「アメリカでは(外国人が)一定年月すぎて資格があれば市民権を得られる」と、事実誤認を堂々と語って日本の外国人参政権の必要性を訴えたり、記者会見時に終戦時の自分の年齢を間違え、全国最低レベルの都内の出生率を「平均より高い」と発言するなど支離滅裂な言動が目立ちます。くわえて76才と高齢で4度のがん手術を受けた経験があるなど、健康面にも問題を抱えているため長期間の都知事就任は期待できません。

 さらに『週刊新潮』(新潮社)の情報によると、15年7月に放送されたNHK『ファミリーヒストリー』の番組内で、鳥越氏は「戦国大名・大友宗麟の家臣、鳥越興膳」の末裔であると紹介されていたのですが、後にそれが誤認であることが判明したのです。僕はNHKのずさんな報道に憤りを感じると同時に、局内の左派的な一派が鳥越氏の印象を良化させるために、あえて捏造放送に踏み切ったのではないかと勘ぐっています。

 都知事選の共同会見時、鳥越氏は現安倍晋三政権を「戦後最悪の内閣」、「ヒトラーがやったこと」などといった言葉で痛烈に批判しました。また街頭演説時には各野党の代表者やSEALDsの中心メンバーが結集し、口々に彼を応援しました。知人の情報によると鳥越氏は以前から「中国、韓国との関係強化」、「米軍基地の削減」など左派的な政策をとなえていた人物であるそうで、僕は今回の鳥越氏の出馬は都知事選を利用した反日、反自民党派の策略だと認識しています。

 世界一の都市別人口とGDP(総生産)を誇る東京都の政治は国内外に多大な影響を及ぼします。僕は都民のみなさんには知名度や肩書きに惑わされず、本当に有効な政策をとなえる候補者に投票することをお願いします。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の33歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。新刊書籍『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)が7月31日に発売予定。

(構成/亀谷哲弘)

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