秋津壽男“どっち?”の健康学「頭痛は痛みの個所をまず確認!後頭部なら命の危険の可能性も」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

日常生活のうえでは非常にやっかいですが、以上は脳から来る痛みではないため、命の危険が生じることはありません

 これに対し、後頭部は本来あまり痛まない場所です。せいぜい首から来る肩凝りですが、肩凝り以外の後頭部の痛みは原因が脳である可能性が高いのです

 例えば、くも膜下出血は「後頭部をバットで殴られたような痛み」と表現されますが、その前兆にもなりかねません。くも膜下出血以外にも脳腫瘍、髄膜炎、椎骨動脈乖離など脳血管障害の前兆となりうるため、いずれも命に関わります。

 後頭部から脳に行く血管は2対4本の動脈が通っていますが、動脈は内中外と膜があり、いちばん内にある内膜に傷がつくと血管の壁の中に血液が入り、血管が裂けていきます。これが動脈乖離(かいり)で突然死を招く恐ろしい病気です

 また、乖離した場所から血栓という血の塊が血管を狭くすると脳梗塞となり、運動障害や言語障害が起こります。血管の壁が外側まで裂けて血管の外に血が漏れると、くも膜下出血となります。うなじから後頭部にかけて頭痛が生じた場合は解離性動脈瘤の可能性があり、若い人でも脳梗塞を引き起こしかねません。後頭部頭痛や片側の首の痛みなどが初期症状ですが、いずれにしろ後頭部の痛みは危険であり、すぐに治まらない場合は脳神経外科に診てもらいましょう。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「頭痛は痛みの個所をまず確認!後頭部なら命の危険の可能性も」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 8/4号“どっち?”の健康学秋津壽男頭痛社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る