大谷、山田、筒香…プロ野球大スターの「甲子園時代」 “原石”はすでに輝いていた! (2/3ページ)
藤浪は20年ぶりとなる準決勝、決勝の連続完封、さらに決勝で史上タイの14奪三振、史上最速の153キロを記録し、春夏連覇に花を添えた。甲子園通算成績は76回を投げ、防御率1.07、奪三振90。
「夏の大阪大会決勝を深夜バスで見に行きました。大阪桐蔭は履正社に勝ったんですけど、藤浪君は試合終了後、ガッツポーズ一つせずに淡々と整列していたんです。激戦区の大阪で勝っての甲子園出場も通過点だと思ってるんだ! って鳥肌が立ちましたね。見据えてるものが違う、と思いました」(前出のいけだ氏)
その大阪桐蔭には、中田翔(27=日本ハム)という先輩もいる。1年夏、2年夏、3年春の計3回、甲子園に出場した中田だが、「存在感は圧倒的でした。高1の夏に取材に行きましたが、3年生だった辻内崇伸(元巨人)や平田良介(中日)に囲まれても、全然1年生という感じはしませんでしたね」(前出の持木氏)
逸話に事欠かない中田は、「気に入らない上級生を洗濯機に突っ込んだ」という伝説の真偽を番組でダウンタウンに聞かれ、「本当ではない」と回答。「洗濯機ではなく乾燥機に突っ込んだ」と真相を明かしている。
大谷の3年先輩である花巻東・菊池雄星(25=西武)も怪物球児だった。3年春は決勝で長崎・清峰の今村猛(広島)との投手戦に0-1で敗れたものの、5試合40回を投げ、41奪三振、3失点で防御率0.68を記録した。
その菊池の甲子園は09年の夏、準決勝で堂林翔太(広島)を擁する中京大中京に1- 11で敗れて終わった。背中痛(のちに肋骨疲労骨折と判明)のため先発できなかった菊池は、0-3とリードされた4回裏二死満塁の場面でマウンドに立つが、走者一掃の三塁打を浴びる。5回裏にも失点し、その回で降板した。
いけだ氏は、見ていて辛かったと語る。「菊池雄星、こんな投げ方じゃないじゃん、と。この大舞台を目指してきて、思ったように投げられないのは、どれだけ悔しいだろうと思いましたね」
試合終了後に菊池は、「最高の仲間のためなら、もう二度と野球ができなくてもいい、だから壊れてでも今日が最後の試合と思って……。自分を信頼してくれている仲間のためにマウンドに立っていたかった。みんなに申し訳ない」と号泣した。