青春映画『海すずめ』に主演した武田梨奈、過去の葛藤を語る 「オーディションに300回連続で落ちた」 (2/3ページ)
わたし自身、自転車に乗るシーンが多くて、海風にあたりながら無意識にペダルをこいで乗っていると、何もかも忘れてしまうほどでした。だから、撮影現場で感じ取ることは、いろいろありましたね。またそれが、映像に出ていればうれしく思います。

――主人公のすずめは、世代が近いですよね。その分、感情も入ったのでしょうか?
感情移入するというか、個人的にすずめにリンクする部分がすごくあったので、共感はしました。彼女が小説家になりたいけれど書けないという葛藤は、わたしも20歳になる前にオーディションに300回連続で落ちたことがあったので、よくわかるんです。
――300回! 普通に心折れておかしくない回数ですね......。
そのまま受け続けていいものか、でも受けないと始まらないし、これって頑張っているって言えるのかなとか、もはや自分ではわからない状態になっていたこともありました。そこはすずめとリンクした部分というか、感情を乗せやすかったですね。
――結果的に自分の気持ちというか過去を解放することにもつながったのでは???
それはありました。この作品を通して思ったことは、そういうことがあって今の自分があるということで、本当にそう感じています。悩みや苦しみを抱くことって実は幸せなことで、それって人と人とがぶつかっているから生まれるので、一人じゃないんだなって思いますよね。そういうことも映画で観て感じとってほしいところです。