テレ東・佐久間宣行プロデューサーが『溺れるナイフ』を大絶賛! 「つまんないカットが一個もない」 (2/3ページ)
それに対し、山戸は、「今まで、乃木坂46さんなど女子のアイドルを撮らせていただいてきたのですが、ペルソナとその個人の身体性をめぐる問いがずっとあって、もし、男子のアイドルを撮るとしたら、こういう方法論に変換して適応できるのになって思っていました。その実験の記念すべき第一弾として、純朴な重岡君にぶち込んでしまいましたね」と述べると、「重岡君がそういうタイプの人に見えない、ペルソナがあるタイプじゃなくてそのまんまに近いじゃないですか、それをよく更にやったなっていう。山戸さんすごいことやってるなあって思いましたね」と佐久間が感嘆をもらした。「重岡君には、すくすく育っていってほしいなって思います」と語る山戸は本作で重岡に「初映画ではないけれど、初映画みたいな形で呪いをかけた」とのことで、重岡ファンには必見の一本であることは間違いなさそうだ。
(C)ジョージ朝倉/講談社(C)2016「溺れるナイフ」製作委員会さらに、山戸の作品『おとぎ話みたい』の着想について話が及ぶと、「今まで自分が恋愛映画だけを撮っているっていう自覚が全くなかった」とし、「『ラブを撮ろう』と思って撮ってるわけじゃなくて」「若い10代の肉体の実存にかかわる問題として、何が決定的に響いてくるのかを考えたときに、女の子の10代の人生を揺るがすものが恋でしかないっていうのがあったんでしょうね。結果、若い女の子を撮ろうとしたときに決定的にいつも恋が絡んできていたっていう感じですね」と述べている。
鑑賞した佐久間は、「いろいろ、メールでは伝えられないなと思って。(観た日が)豪雨だったんですけど、(山戸に対し)『見終わったら雨が上がってました』っていうわけのわからないポエムみたいなの(メール)送ってて」と語り強い衝撃を受けた様子を語った『溺れるナイフ』。本作は、映画が新たな時代に突入した瞬間に立ち会う興奮と幸福を観る者に与えるだろう。