「宮園かをり」を苦しめた病魔とは?「四月は君の嘘」を医師が考察。
「四月は君の嘘」という漫画をご存知ですか。中学生のピアニストと、ヴァイオリニストの青春を描いた作品で、今年9月には山崎賢人さん、広瀬すずさん主演で映画が公開予定です。
広瀬すずさん演じる「宮園かをり」は天才的な才能を持つヴァイオリニストですが、物語が進むにつれ、己の病魔に苦しめられていきます。
この「宮園かをり」が患う病気の正体はいったい何なのでしょうか。映画公開を前に、医学的視点から考察させていただきました。
主人公「宮園かをり」の描写から考察する病気
パーキンソン病、筋ジストロフィーや脊髄小脳変性症など、神経内科領域の病気も考えられるのではないかと思います。
脳出血や脳腫瘍などでも出ることがある症状です。
発作による呼吸困難
発作的に呼吸困難が起こる病気としては、気管支喘息や慢性閉そく性肺疾患(COPD)など慢性の呼吸器の病気の急性憎悪、急性の間質性肺炎、アナフィラキシーショックなどが考えやすいと思います。
出血が止まりにくい
血友病や白血病、再生不良性貧血や特発性血小板減少性紫斑病、それから一部の薬品の副作用なども考えられます。
突然倒れる
てんかん発作や、不整脈、糖尿病の方の低血糖発作などから考えられる症状です。
点滴と大量の薬
さまざまな疾患が想定できますが、やはり何らかの悪性腫瘍などがイメージしやすいかと思います。 憶測されていた病名を解説 白血病
白血病とは、血液のがんであり、骨髄で血液の細胞が作られる際にがんが発生して骨髄内で増殖することにより正常な血液細胞が減ってしまい、様々な症状を呈するものです。
脳腫瘍
脳腫瘍とは、脳にできる腫瘍のことで、脳そのものや周囲の組織からできた原発性脳腫瘍と、他臓器のがんの転移による転移性脳腫瘍に分類することができます。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
運動神経細胞が侵されることにより、脳からの筋肉を動かそうという信号がうまく筋肉に伝わらなくなることで筋肉がマヒして動きにくくなったり、痩せてしまったりします。
また、話をしたり、ものを飲み込んだり、症状が進むと呼吸が出来なくなったりします。
脊髄小脳変性症(SCD)
いくつかの病気の総称であり、運動失調を主症状とする病気で、小脳、脳幹などの神経細胞がだんだん脱落する病気をSCDと呼んでいます。
筋ジストロフィー
筋ジストロフィーは筋線維の破壊と壊死、再生を繰り返してだんだん筋力が落ち、筋肉が萎縮していく遺伝性筋疾患をまとめて呼ぶ名称です。
パーキンソン病
パーキンソン病は手の震えや小刻みな歩行、筋固縮などを特徴とする神経内科疾患で、ドパミン分泌細胞の変性が主な病因といわれています。 結論、「宮園かをり」を襲った病魔とは? この内容だと、はっきり予想できる病気というのは正直なところあまり思い当たるものがありません。
車いすを要する神経内科的な病気、出血傾向のある病気などそれぞれは前述したようにいくつかありますが、若い方が罹患する一般的な病気で上記の症状をすべて満たすものというのはあまり見かけることはないように思います。
遺伝性の珍しい病気などでしょうか・・・。 アニメやドラマで設定された病気を医師からの視点で見てみよう これは、作品による部分が非常に大きく、ほぼ正確な医学的な知識や情報をもとに描かれているものもあります。
また、反対にお話しをドラマティックにする目的などではないかと思いますが、色々な病気や障害のいろいろな部分を大げさにかいていたり事実とは異なる描き方をしている作品もありますね。
この呼吸困難の発作をともない、出血傾向を持ち、車いすを必要とし、手術や多量の薬物療法を要する、という患者さんが、何の病気を想定して描いているのか、ちょっとはっきりしない部分があります。
しかし、憶測としては、あまり数多く見かける症例ではないように思います。
若者が命を落としかねない重篤な病気 先天性の心疾患や、脳腫瘍や骨肉腫などの整形外科的な腫瘍、白血病などは若い患者さんでも見られる症例だと思います。
乳がんなどほかの部位の悪性腫瘍で命を落とす方もいらっしゃいますね。
年齢がいくつであっても病気にかかり、命を脅かされるというのは恐怖ですが、特に年齢の若い方がそのような病気にかかるというのは本当に痛ましいものですね。
病気のほとんどは、現在早期発見によって何らかの治療法がある場合が多いので、病院を毛嫌いせずおかしいなと思ったら、まず受診してみる癖をつけましょう。
(監修:Doctors Me 医師)