大友啓史監督、『秘密 THE TOP SECRET』は「今までの作品の中で自分自身の考え方を一番反映している映画」 (2/3ページ)
言ってみれば今回は、そういう風潮を真正面から浴び、引きずりながら作った映画なんですよね。
撮影中もモニターを観ている時も、集中して撮ってはいたけれど、かなり違うことを考えていたこともありました。安保とかね、どうなったのかなあって。なんとなく映画の中にこもっていてはいけないんじゃないかっていう、そういう気にさせることが世の中でいろいろ起きていて。たとえば陶芸家のように人里離れて山奥で集中して陶器を作っているほうが絶対に幸せなような気がしていて、それこそ映画でいうとスタジオですよ。でも今回、それじゃいけないんじゃないかって。むしょうにそういう気分に背中を押されていたような気がします。
■やったことがないことをやることが面白いと再確認
"物語の幅をどうやって広げるか?"みたいなことはつねづね考えていて、そういう意味では脳内の映像表現も含めて、今回も新たな試みをいくつもするチャンスであったことは間違いありません。おかげで当初の予定をいろいろな意味で飛び越えてしまいましたが(笑)、結局、それまで自分がやったことがないことをやることが自分自身も面白がれるんだなってことを、どこかで再確認した作品でもありますね。