パナソニック稲垣啓太が「逃がしてもらう」。豪華陣容で開く新境地とは。 (2/2ページ)

ラグビーリパブリック

堀江さんや後ろの選手とコミュニケーションを取りながら、全体をオーガナイズできるようになってきている」

 チームはどんどん選手層を広げている。昨秋のワールドカップイングランド大会で日本代表だったWTB福岡堅樹(筑波大出身、開幕戦はメンバー外)、WTB/FB藤田慶和(早大出身、開幕戦はリザーブ)、筑波大4年のSO山沢拓也(開幕戦で先発)が相次ぎ加入。そんななかサンウルブズの守備組織を支えた稲垣は、パナソニックのシステムも滑らかに運用できればと思っている。

 味方と横幅の広い守備網を保つなか、お家芸のタックルを決める。そんな様子を、こうイメージする。

「仲間と連携を取って、逃がしてもらう(自分の目の前に相手ランナーを走らせ、タックルする)…。この考え方は、前までできていなかったことです。その意味では、成長できているのかな、と思います」

 特に、PR、HO、LOといったタイトファイブ勢における存在感を高めたい。

 タイトファイブ勢は黒子に徹する役割上、目の前のぶつかり合いに意識を割かれがちだ。そんななか稲垣は、周りの選手からの声を聞きながら「いま、こういう状態だから、次はこう…」と、他のタイトファイブ勢のプレーをブラッシュアップしていきたいという。

 チーム全体をけん引する堀江主将とは違った立ち位置で、チームの組織性を高める。「自分の可能性を広げるため」に楕円球を追う稲垣は、そんなミッションを抱えている。

(文:向 風見也)
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