【ゴローパパの泣き笑い育児 #01】グラ太の「便秘狂想曲」

It Mama

【ゴローパパの泣き笑い育児 #01】グラ太の「便秘狂想曲」

自身の不妊治療奮闘記を綴った『俺たち妊活部』の著者で、妻の壮絶な産後ウツを経験した村橋ゴローが、わが子(愛称グラ太)の育児に日々奮闘し、パパとなっていく育児連載シリーズ『ゴローパパの泣き笑い育児』をお届けします。

初回はその名も“便秘狂奏曲”! 産まれて間もないグラ太の身に起こった、便秘にまつわるドタバタ日記をお伝えします。

◆◇ゴロー一家のプロフィール◇◆

■したくても出ない…!グラ太の便秘と「綿棒カンチョウ」

あれはまだ、生後18日目のことだった。

グラ太の便秘は4日目を迎えていた。前日からいきみも激しく、本人もウンチをしたくて仕方ないといった様子で、とても苦しそうだった。ボクとりえちゃんにまだ“綿棒カンチョウ”の経験はなく、ただただグラ太のお腹をさすり、便を誘発するしかなかった。しかし、出ない。

グラ太が2歳になった今では「便秘4日目」などといったことも、「放っときゃ出るわ!」と言い放つことができるが、生後18日目ということは、まだ親になりたて18日目。ボクとりえちゃんは「たかが便秘4日目」を、マジで「お子さまにガンが見つかりました」と宣告されたかのように、深刻に受け止めていたのである。いや、マジで。

「お医者さんに行こう! それで綿棒カンチョウをやってもらいましょうよ」

■80代のおばあちゃん小児科医、昭和レトロな町医者へ

まだ朝8時過ぎ。近所のかかりつけの小児科もまだないため、とりあえず距離的に近い小児科をネットで見つたので、その直近の町医者へ。

ウチから徒歩3分、こんなところに医者があったのか……。築80年ぐらいは経っているであろう門構えで、中に入ると院内も昭和30年代風で超レトロ。人情派の老先生の登場を期待した。出てきたのは80代ぐらいのおばあちゃん先生。耳が遠く、会話もおぼつかない。ただ化粧だけはバッチリだった。

声を張り上げ、生後18日目でカンチョウをしてほしいと告げると、

「1ヶ月検診までは、産院に行ってくださらないと困るのよねぇ」

あれ!? 人情派じゃ……ない………?

おばあちゃん先生は「やれやれ」といった感じで渡した母子手帳を見やると、

「2,530グラム!?……未熟児ギリギリねぇ」

このクソババア、こっちが気にしていることをズケズケ言いやがって! だからできるかできないのか、どっちなんだよ!

「あのお!だから綿棒カンチョウのほうは、どうなんですか!」

耳が遠いのとこちらの怒りがMIXし、もはや怒鳴り声でそう聞いた。するとババアは別室に。「何だ、やってくれるのかよ……」と安心した瞬間、こちらに戻ってくると、

「そういうの、ウチではできないのよ」

何の間だったんだよ! いったん別室に行ったの、何だったんだよ!! カンチョウしてくれよ、カンチョウ!!

その一部始終を見ていた看護婦(60代)が、

「赤ちゃんの保険証まだできてないみたいなんで、初診料3,750円かかりますけ……」

「払いますよ!!」

ここでカネの話する!? ボクは看護婦(60代)にかぶせるように吐き捨てた。するとババアが、

「保険証がまだできてないのに、連れて来たのはそっちじゃない」

まるで「面倒くさいの持ち込まないでくださらない?」と、言わんばかりに。

「もういいよ!!」

渾身の力でバタン!とドアを閉め医者を後に……って、またカンシャクを起こしてしまった。それに付き合わされたりえちゃんは、また辟易とした顔でもしてるのではと振り返ると、

「グラ太の保険証つくったら、ソッコーで3,750円取り返してもらうから! チクショウ!!」

アンタもキレてんのかいっ!

グラ太を抱え、わが家に戻る途中、ふと思い出す。そう、グラ太とウンチには因縁浅からぬものがあることを……。

■ウエルカムウンチ事件

 あれは生後4日目、りえちゃんもグラ太も入院中の産院に、沐浴講習に行ったときのこと。看護師さんの指示通り肌着を脱がせ、オムツを脱がせ。オムツはまだキレイで、「シッコもウンチもしてないねえ」と言い、両足を広げ肛門を確認した瞬間だった。

モリモリモリモリモリモリ………!!!!

まるで花火のへび玉のようなウンチが、モリモリモリと飛び出してきたのだ。

「何てお迎えだ!」

これが、かの“ウエルカムウンチ事件”である。

自宅に戻ると、ネットで赤ちゃんの便秘解消に効果大と聞いた綿棒浣腸について情報を探すべく、“赤ちゃん 綿棒カンチョウ”で検索。一通り学習し、いつもならこういう怖いことは「やってよ」とりえちゃん任せにするのだが、いうても俺は父親だ。綿棒を手にすると、息子の尻と対峙した。

そう、これはウンチというお宝が詰まった金庫だ。

僕は綿棒という名のキーを、グラ太の肛門という名のカギ穴にズブリと差し込んだ。

「オギャッ!」

グラ太のリアクションが部屋に響く。

お宝出てこい、お宝出てこい……。

カギを開けるように、綿棒を左にグリグリ、右にグリグリ。

すると……、

モリモリモリモリモリモリ……!!!!

「出た! やっぱヘビ玉ウンチ!!」

りえちゃんも思わず絶叫。そしてグラ太にも笑顔が!

たぶん一生の仕事となるであろう、子育て。

ぼくはようやく、その扉をノックしたばかりだった。

【参考・画像】

【著者略歴】

※ 村橋ゴロー・・・72年、東京都出身。大学生のときライターデビュー。以降、男性誌から女性誌、学年誌など幅広い分野で活躍。千原ジュニア、田村淳、タカアンドトシ、次長課長、高橋克典など多くの芸人、俳優陣の連載構成を手掛ける。3年に及ぶ、自身の不妊治療奮闘記をまとめた著作『俺たち妊活部』(主婦の友社刊)が好評を博す。また主な構成/著作に、『すなわち、便所は宇宙である』シリーズ(千原ジュニア著・扶桑社刊)、累計200万部突破した『GO!GO!バカ画像シリーズ』、『裏モテの秘策』(ともにKKベストセラーズ刊)などがある。結婚以来11年間、炊事・洗濯・掃除をこなす兼業主夫でもある。

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