古本好き大学生が語る、古本屋巡りの魅力4選【学生記者】

学生の窓口

こんにちは、東京大学2年の田島です。
突然ですが、「古本」を英語で何というかご存知ですか? 「an old book」とか「a used book」という言い方もあるそうですが、「a second-hand book」というととても魅力的な感じです。ただ古いだけでなく、前に読んでいた人の手から次の読者に移っていく、そんな趣を感じるのは私だけでしょうか?「他の人が触ったおさがりの本は読みたくない」という方もいるかもしれませんが、逆にそのことこそが古本の最大の魅力です。この記事ではよく古本屋巡りをしている私が、古本屋に訪れることの魅力をお伝えしたいと思います。

1.安く購入できる


古本屋で売られている本は、新品で買うよりも安いことが多いです。有名チェーンの古本屋はもちろんですが、個人経営のお店でも新品で定価1000円を超えるような書籍も200円、300円台で販売されています。私が安価で購入した一冊は、昭和13年に発行されたケネー『経済表』。で、発行から80年近い月日を経た貴重な書籍を200円でゲットすることができました。

2.思わぬ発見と喜びがある

本は一度版が切れると、再刊されないことが多いですが、古本屋なら他では絶対に手にはいらないような書籍との出会いもあります。特に個人経営の店はそれぞれが専門分野を持っているので、棚も見やすいですし、店主に質問するとすぐに在庫や位置を教えてくれます。チェーン店では見つけるのは難しく時間がかかりますが、なにしろ本の数が多いので探してみる価値は十分にあります。もし、文庫本化されて残っているような本でも古い版で読んでみるとおもしろい発見があります。
僕も100年以上前に出版された政治書を購入したことがあるのですが、その序文を当時の有名な政治家が書いていて驚きました。また、原著と文庫本を比較すると修正されている点が分かって、「オレはみんなが読んでいない部分まで読んでいる」という謎の喜びを感じるのではないでしょうか(自分の心の中に留めておいたほうがよさそうですが……)。

3.昔の人の思いが伝わってくる



政治・経済の本には書き込みがあることが多いです。本来なら新品の本のように書き込みがないほうが読みやすいのですが、赤鉛筆やHBの鉛筆で熱心に引かれた傍線を見ていると、「前の読者はどんな思いでこの線を引いたのだろう。そしてその若かりし頃から何十年も経った今、どんな気持ちで売ったのだろう」と想像がふくらみます。
「a second-hand book」を買うことの特権は、前の読者の気持ちを受け継ぐことができる、という点にあると思います。

4.古本屋巡り自体が楽しい


古本屋巡りは自分の世界を広げてくれるという魅力があります。個人のお店を例にお話すると、それぞれのお店は専門分野を持っていることが多いです。古本屋街を巡っていると、自分がこれまで興味を持ったことがないような分野の本を取り扱うお店を見かけます。棚におさめられた美術、宗教、外国語の本、建築など色とりどりの本を手に取ってみましょう。たとえ興味を持つことはできなくても、自分が知らなかった世界を少しだけのぞいたような気分になることができるのです。

◆まとめ
今回、4点に分けて古本屋の魅力を説明しました。東京の有名な古本屋街は神田神保町(神保町駅・御茶ノ水駅)ですが、都外でも大学の周辺には専門的な古本屋、ターミナル駅の周辺には大規模な店舗があります。博物館の周辺、予備校の周辺にもあったりします。
私もいつか、関西の古本屋を巡って嵯峨や嵐山で優雅に読書したいという妄想を抱いています。みなさんもぜひ一度古本屋に足を運んでみてはいかがでしょうか。

<大学生のまずこれステップ>
1. この記事を通して古本屋の魅力を知る
2. 古本屋へ行ってみる
3.気になった古本を購入して読んでみる

文・田島

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