【テキトー母さん流☆子育てのツボ!】#47 「仲良く遊ぶのよ」と注意しても効き目がありません…。
「1人でできる子になる『テキトー母さん流』子育てのコツ」の著者の立石美津子が、ママ達の育児の素朴な疑問に応えるQ&A連載、【テキトー母さん流☆子育てのツボ!】をお伝えします。
第46回は『親の果たせなかった夢を子どもに託すのはいけないことなのでしょうか?』の疑問にお応えしましたが、第47回のテーマはこちら。
■“転ばぬ先の杖”は子どものためにはならない“転ばぬ先の杖”ということわざがあります。失敗しないように万が一に備えて、あらかじめ十分な準備をしておくことです。
良い意味でも使いますが、逆に悪い意味にも取ることができます。
子どもにケンカをする前から「仲良く遊ぶのよ」と注意するのも、転ぶ前から「転ばないのよ」と言っているのと同じこと。
けれども、これでは人間関係を学ぶせっかくのチャンスを奪ってしまいます。
たとえば砂場で子ども達がケンカをはじめると、ママ達が駆け寄り「ほら、お友達の物を取っちゃダメでしょ! ごめんなさいは?」と言っている光景をよく目にします。
やられた子どものママは、「意地悪しないで貸してあげなさい」と言ったりします。
はい、シャン・シャン、めでたし、めでたし!
でも、ママ同士の人間関係はうまくいっても、子ども達の心の中は両者とも不満タラタラです。
Aちゃんは、「どんなに玩具がほしくても、希望を言ってはならない」と思ってしまいます。
一方のBちゃんも、「自分の気持ちよりも他人を優先しなくてはならない」と考えてしまいます。
両者ともにママが怒るから、また大好きなママから「いい子」と思われたいために、感情を抑えるようになってしまいます。
■ママはどう対応してあげればいい?Aちゃんのママは、「あれで遊びたいよね(……共感……)。噛みついたり叩いたりしないで『貸して』って言ってみようか?」と、手に入れる手段を教えてあげましょう。
Bちゃんのママは、「まだ遊んでいたいよね(……共感……)。でも、貸してほしいんだって。どうする?」と、聞いてあげましょう。
もし、これで相手が貸してくれなかったら、それはそれでいいのです。平和な解決ばかりを望まないでください。
そして、その後、Aちゃんママは「残念だったね。大事なバケツだから貸してくれないみたいだね」と言い我慢させます。
これでAちゃんは「世の中は自分の思い通りにならない」ことを学びます。
Bちゃんママも「意地悪しないで貸してあげなさい」と脅迫してはなりません。
自分の意思をしっかり主張できて立派じゃないですか。
Bちゃんはきっと自分も貸してもらえないとき、相手の気持ちがわかる子になるでしょう。
■みんなとは仲良くなれない耳に心地よい“みんな仲良し”のフレーズ。
誰とでも分け隔てなく付き合えるようになるのに越したことはありませんが、現実はそううまくはいかないものです。
ママ友だって誰とでも親密になって、家まで行き来するようにはなりませんよね。
反りが合わない相手とは、距離を置いた方が自分の精神の安定のためにはよい場合もあります。
兄弟ケンカも友達同士のケンカも、人間同士ぶつかりあって嫌な思いをしたり、解決して仲良くなったり、これで社会性やコミュニケーション能力が育ちます。
親が介入しないで子ども同士おもちゃを取ったり取られたりして「あと1回使ったら貸してあげるね」などの交渉力もついたりします。
目先の「仲良く遊ぶこと」の呪縛に、ママががんじがらめにならないようにしましょうね。