マークされるサウマキにあえてパス? 大東大4年を結ぶモスグリーンの糸。 (2/2ページ)
まだまだ、これから、です」
強力ランナーのWTBサウマキは、外国人枠やチーム戦略の関係で後半から出場。試合終了間際に持ち前のランでトライを奪ったが、試合を通じて苦しんだ。関東学院大の徹底マークに遭ったからだ。
球を持てば複数人に囲まれた。相手のCTB吉良友嘉いわく、「必ず2人で…」。それでも身長187センチ、体重100キロの男は前進できてしまうのだが、3人の低空タックルに襲われることもあった。
「びっくりした、あれ!(雨に見舞われて)芝が滑るから、低いタックルは怖い。プレッシャーがあった」
いかなる状況でもボールを触りたがるWTBサウマキの気持ちを察し、SO川向主将は首脳陣や仲間にある「相談」を持ちかけている。
「彼も後半から出ていて、もっとボールが欲しいと思っている。だから(マークが厳しくて)抜けないとわかっていても、あえてパスする時があるんです。2発、3発と行けば、彼も落ち着いてくれる。逆に、マークされているからといってパスをしないと、爆発してしまう…。ここは主将として、SOとして、考えています。でなきゃ、あんなシンプルな渡し方、しないです!」
いかに空いたスペースを攻略するかというラグビーの原則を踏まえると、それは驚きの内容かもしれなかった。同じ釜の飯を食ってきた仲間同士の空間では、その驚きの内容が正解なのだ。
10月2日には、栃木・足利陸上競技場で日大とぶつかる。配慮という名の信頼を勝ち取っているWTBサウマキは、「これからもレベルアップできる」と次を見据える。この先、最上級生たちはどんな日々を過ごすのだろうか。
(文:向 風見也)