クマムシはやっぱりすごい。放射能に耐えるタンパク質も発見された (2/2ページ)
このクマムシの細胞において、核DNAの近傍に、ほかの生物に見られない新たなタンパク質が見つかった。
このタンパク質がDNAを放射線から守る働きがあることを発見したことから、「Dsup」(Damage Suppressor)と名付けた。
そしてこのDsupを人の培養細胞に組み込んでみたのだ。
するとこの培養細胞は放射線からのダメージを、通常の半分程度に軽減してしまった。
しかも、通常であれば放射線のダメージで増殖できなくなるはずが、この培養細胞の一部は正常に増殖を続けたのだ。

source:https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2016/5001/
■ 未知の可能性を秘めた研究
今回発見されたDsupは、ほかの動物にも耐性能力を付与できる可能性を示しているという。
また、クマムシからはまだまだ他の耐性能力を持ったタンパク質を見つけられる可能性がある。
この研究結果が、私たちの生活にどのように役立つのかまだわからないが、生物の持つ耐性の仕組みが解明されれば、予防医療などや畜産に役立つことになるのかもしれない。
それにしても、クマムシ恐るべし。
【参考】
※ ヒト培養細胞の放射線耐性を向上させる新規タンパク質をクマムシのゲノムから発見 – 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
※ Extremotolerant tardigrade genome and improved radiotolerance of human cultured cells by tardigrade-unique protein : Nature Communications – Nature Research