金正恩氏激怒映像より韓国「ラジオ放送」を聴く北朝鮮庶民 (2/2ページ)
1年分の食料が飛んでいった」などの不満が囁かれる。おそらく、ほとんどの住民が韓国ラジオを聞いているようだが、「そこは、あえて触れないでおく」(情報筋)というのだ。
4月に中国で発生した北朝鮮レストラン従業員らの集団脱北や、それを巡って公開処刑が行われたとの情報があるが、こうした情報もラジオを通じて知れ渡っている可能性が高い。
韓国ラジオ放送に満足情報筋は、中国製の手のひらサイズのラジオを使いながら「こういうものを(外国から)送ってくれたら喜ぶ人は多いだろう」と語った。
一方、放送内容には概ね満足だが、音質が悪いという問題点も指摘する。北朝鮮当局が韓国からのラジオ放送に妨害電波を発信しているからだ。
「夜の9時から0時までラジオを聞いているが、ザーザーいう雑音がひどくて聞き取れないことも多い。より聞こえやすい周波数を探しているうちに眠くなって寝てしまうこともある」
よく聞こえるのは、韓国の公共放送KBSが運営している「韓民族放送」、米国政府が運営する「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」などだ。いずれも中波(AM)で送信されている。
韓国のNGOが流す対北朝鮮放送の多くは、短波放送で行われている。妨害電波に弱い上、短波ラジオの受信機がなければ受信できない。また、短波の特性上、送信所に近すぎる場所ではたとえ妨害電波がなくても受信状態があまりよくない。
いずれにせよ、情報筋は「自分たちは北朝鮮に住んでいるのに、北朝鮮情勢のことを知らされていない。その辺をもっと伝えて欲しい」と、至極当たり前のことを語った。