秋津壽男“どっち?”の健康学「高血圧で止めるべきは飲酒かタバコか?喫煙リスクとタールの量は無関係だった」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

タバコを1日10本で20年吸うのと、1日20本で10年吸うことを比較した場合、どちらも本数は同じです。しかし病気のリスクを考えた場合、両者の肺ガンのリスクはタールの量は一緒なので「まったく同じ」です。しかし、心臓や高血圧のリスクは「1日の本数が多い」ほうがより高くなります。

 極端なケースとして、缶ピースを一日に3本吸うのと、1ミリのタバコを20本吸う場合を考えてみましょう。高血圧と心筋梗塞にだけ着目すれば、リスクは20本吸ったほうが高くなります。

 つまりタバコは、心臓と肺の健康を害すことにつながり「百害あって一利なし」なのです。

 一方、お酒には「人間関係を近づける」「飲んでいると楽しくなる」など、いくつかのメリットがありますが、当然ながら過度な飲酒は、動脈硬化につながります。さらに酒をたしなむ程度ならまだしも、つまみで塩辛いものを好んで食べてしまいがちで、そうした食習慣が高血圧を引き起こす場合も少なくありません。

 つまり、「酒もタバコもやめなさい」というのが正解なのでしょうが、患者さんには「タバコをやめたほうがいい」と診断しました。それでもタバコを吸いたい人は葉巻にしてもいいかもしれません。

 飲酒やタバコは健康あっての嗜好品だということを忘れないでください。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「高血圧で止めるべきは飲酒かタバコか?喫煙リスクとタールの量は無関係だった」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 10/6号“どっち?”の健康学秋津壽男飲酒喫煙カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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