口に砂利を詰め顔面を串刺し…金正恩「拷問部隊」の恐喝ビジネス (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

結果、共犯者に過ぎないBがいつの間にか主犯とされ、死刑になる。公開銃殺執行の当日、Bは騙されたことを少しでも知らせようとあがくも、口は動かないよう頬と舌を金串で串刺しにされて針金で固定され、口の中にも砂利が詰め込まれうめくことしかできない。そして事件は「解決」となる。

この証言の核心は「事件を通じ保衛部(S氏)は数万ドルを手にした」という点である。このお金の大半は、党に上納され、最終的に金正恩氏の手に渡ることになる。密輸品を取り締まる実入りの良い部署などは、、年間200万ドル以上の上納金を課されるという。このような「権力をカネに変える」構造では、保衛部にとって北朝鮮住民は、単なる金づるに過ぎない。

本来、罪を問われるべき人物は賄賂で無罪放免となり、死ななくても済んだ貧しい犯罪者は怨みを抱いたまま「見せしめ」で処刑される。

この一点を取っても、北朝鮮の治安組織の腐敗の度合いと、上納金を受け取る金正恩氏の手がいかに血に汚れているかが分かるというものだ。

同じことが今日も北朝鮮国内では無数に行われているが、表立って批判できる者はだれ一人として存在しない。恐怖国家・北朝鮮の赤裸々な姿である。

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