小泉進次郎が斬り込む「農水省と農協」解体 (2/2ページ)
「各地域の農協は、農家に生産資材を販売し、農産物を集荷・販売する。それを一手に牛耳るのが全国組織の全農で、メーカーからの資材調達、農産物の販売ルートもコントロールする。その事業規模は約6兆円。進次郎氏は独占状態の全農とメーカーがもたれ合い、農家に割高な資材を押しつけているとの疑念を持つ。そこで独自ルートで調査したところ、肥料や農薬価格が韓国より高く、日本国内でも地域により高低があると責めたのです。一方の全農は、ロット(取引単位)や配送頻度によって地域に価格差が出ると猛反発している」(農林関係国会議員)
これに対し納得のいく説明がなければシステムを変えると、一気に斬り込む姿勢を見せる進次郎氏。安倍首相としては人気の高い進次郎氏と組み農協改革を推し進めたい思惑もあるが、「さらなる農業大改革を断行しようとしている」と明かすのは、安倍首相周辺関係者だ。
「安倍首相も進次郎氏も、日本の農業の癌は農水省と農協と見ている。特に悪知恵をつけているのが農水省で、とにかく解体したい。その証拠に、今年6月、農水省に経産省から井上宏司産業技術環境局長ら3人を出向させる異例の人事を行っている。目的は、農林水産物の輸出額1兆円達成。これが安倍首相の首席秘書官・今井尚哉氏の肝いりでもあり、農水省解体への動きだともっぱらなのです」
それだけではない。モデルケースもあるのだ。
「米国に次ぐ世界第2位の農産物輸出国のオランダです。ITを駆使した先進的な農業は、世界中から視察団が訪れている。同国の農林水産政策は日本でいう経産省の一部門で扱われており、安倍首相がそこを目指しているのは明白。そのためにも、進次郎氏を使ってJAグループ、農水省解体まで持ち込みたい。進次郎氏自身も、それを成し遂げれば、名実ともに真の政治家になれると踏んでいるため、熱が入るのです」(同)
安倍首相、進次郎氏の思惑が一致しての農業改革というわけだが、前述の通り、奇妙なのは安倍首相と一心同体の動きを見せているかと思いきや、一転、安倍批判もする進次郎氏だ。
8月末の講演では、党総裁任期延長論について「なぜ今なのか理解できない」と疑問を呈した。さらには、9月26日、衆院本会議での安倍首相の所信表明演説中、自民党議員が総立ち状態で拍手した件についても「僕も立ってしまったが、あれはおかしい」と批判。
一方、小泉純一郎氏は28日、東京都内で開かれた山崎拓元副総裁の出版パーティーで、安倍一強体制に「政界が停滞している」と述べている。
「親子ともども、政界は一寸先は闇ということを熟知している。時のトップにゴマだけ擦っていると、その人が突如コケた場合に一緒にコケる。進次郎氏の農水省解体への精力的な動きも安倍批判も、近い将来、テッペン(首相)を目指しているからこそです」(全国紙政治記者)
安倍自民を解体させる日も近いか。