本好きリビドー(125) (2/2ページ)
例えば「俺の知り合いがすごい男」。会話の中に「知り合いにすごいヤツがいる」と挿入してくるのが定番だが、本人は薄っぺらい…いるいる、確かにどこにでもいる。
他にもやたらとセレブ気取りで海外の話が多い「港区の男」、「俺を心配させないでくれ」と、優しさを演出しながら素顔はストーカー気質の「束縛男」。
さらに、プライドだけはエベレスト級の高さ、母親から離れられないマザコン、ナルシストの吟遊詩人クンなど、出てくる出てくる。しかも、そうした男が身近にゴロゴロいるのが実感できるのが今の社会だけに、めっぽう面白い内容なのである。
17人の妖怪男が紹介されているが、男の立場から読むと、どれか一つは自分に当てはまりそうで、怖さも半分感じる。「不倫おじさん」と名付けられたオヤジが発したひと言が掲載されており、いわく「妻は戦友。リラックスできるのはキミ」…ヤバい、妻帯者なら誰でも言ってしまいそうだ。
これを読んで、自らの妖怪ぶりをチェックしてみてはどうだろう。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)