職業ドライバーたちの「過酷すぎる実態」 (2/3ページ)

日刊大衆

下請けや孫請け会社はトラックと運転手の頭数を揃えて、いかに安く走るかが命になります。車の維持費も油代もかかるわりに本社の都合で値下げさせられ、さらに時間厳守を要求される。これは報われません」(前同)

 平成23年度の全日本トラック協会の調査では、約50%の業者が「配送原価を無視した受注が頻繁にある/ときどきある」と回答。業界全体で「下請けをたたく」傾向にあるのだ。平成26年の厚生労働省の統計調査では、それを反映して、平均所得は全産業平均の480万円に対して貨物運送業は422万円(大型)、375万円(小型)という調査結果が出た。

 一方、同調査によると労働時間は増えるばかり。大型・中小型ともに2600時間近くで、全産業平均より400時間ほど長い。拘束時間が長くなるのには、業界特有の事情があるようだ。「運転手の給料は歩合制で車に乗っただけお金になると思われていますが、実は給料にカウントされない“荷待ち”という時間があるんです」(同)

 これは文字通り、倉庫で荷物を待つ時間のこと。朝5時に着いたのに荷が出るのが昼過ぎで、車中で待ちぼうけもザラだという。また、届け時間指定通りに目的地の倉庫に着いて荷を降ろそうと思っても、先客が数台いて入れない“手持ち”という時間もある。

「倉庫(荷主)も“フォークリフトが足りない”とか言って、平気で待たせますからね。この間は給料が発生しないし、最近は国の指示で休憩は別途きちんと取る必要があるので、“稼げない”時間が増えてるんです」(運送会社ドライバー)

 行政も、運送会社には運転時間や休憩時間を厳密に管理させるのに、こうした荷主への指導は行き届いていないのだという。「稼ぎが下がって拘束時間も長ければ、当然、不人気になります。私がトラック業界に入った20年前は給料も高く、若者は憧れたものですが、今は人が寄りつきませんね」(前出の長野氏)

 結果として、現在はドライバーの高齢化が進んでいる。前出の厚労省調査によると、全産業の平均年齢42.1歳に対し、トラック(大型)は46.5歳だ。「若者離れとダンピングの問題はトラックだけでなく、観光バスも同じ。00年の規制緩和で新規参入が増えて格安化が進み、業者の利益率や収入は目に見えて悪化した。

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