映画監督・佐藤信介「今回の『デスノート』は、どう原作ファンを驚かせようかと燃えました」 (2/2ページ)

日刊大衆



 今回でいえば、原作から伝わってきたのは、触った時にひやっとするような真鍮の質感だったんです。それじゃあ、作品中に登場する会議室は、どうするか。会議室とひと言にいっても、会社なんかにあるリアルな会議室では、空気感は出せない。原作の真鍮という質感を出すためには、会議室はコンクリートの打ちっぱなしのところかなと、じゃあ、そんな場所はあるのかと探して、結局、関西のほうにある浄水場で撮影することになりました。

 あと、物語の舞台は東京なんですが、ノートに名前を書いただけで、人を殺せるようなお話なのに、現実のままの東京を映画内に登場させても違和感を感じてしまう。そこで、東京なんだけど、異国のような、あるいは、異空間にある東京という空気感を出せないかと苦労しました。

 映画のなかに、異空間を作りだす。それが僕のテーマでもあるんです。きっと、主義主張のような言葉にできるものではないかもしれませんが、そういうその監督が貫いてきたものって映画を見ていると、見えてくると思うんですよ。

 僕が作っている映画がレンガのように積み重なって、僕の作品群を作っている。そのレンガが積み重なったら、どんな物が出来上がるのか分かりませんが、作り続けた先に見えるものに触れたいなって思うんです。心が折れそうになることも多いんですが、自分が積み上げたものが、最後どう見えるのかっていうことにワクワクしますね。

 だから、究極の1本を作って終わりってことでもない。自分の感覚に忠実に映画を作っていきたいですね。

撮影/弦巻 勝

佐藤信介 さとう・しんすけ
1970年9月16日、広島県生まれ。武蔵野美術大学在学中の93年に、監督を務めた『寮内厳粛』でぴあフィルムフェスティバル94グランプリを受賞。01年には尾崎豊の代表曲に初めて使用許可が出た『LOVE SONG』でメジャーデビュー。近年は、『GANTZ』『図書館戦争』などの人気原作の映画化し、ヒットに導く。『アイアムアヒーロー』では、世界三大ファンタスティック映画祭にて、グランプリ他5冠を制覇。それらの実績を買われ、18年に映画化される『BLEACH』の監督も務める。

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